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ブックマーク / uakira.hateblo.jp (6)

  • 築地ベントン活字その他 - 日本語練習虫

    2015年に刊行された『タイポグラフィ学会誌』08号に掲載された研究ノート「大正・昭和期の築地系文活字書体」の段階で「今後の課題」としていたことに関連して幾つか調査が進みつつあることについて、ツイッター等で書き散らしてきた事柄を、中間報告としてここにまとめて残しておく。 東京築地活版製造所のベントン活字 『印刷雑誌』昭和8年5月号の雑報欄(60頁)に掲載された「築地活版の細形九ポ」という記事が矢作勝美『明朝活字の美しさ』251頁に抜粋紹介されているのだが、ここに全文を掲げておこう(漢字は新字体に改めた)。 京橋区築地、東京築地活版製造所は、近来小型活字の字体の華奢なるものが多く愛好さるゝ傾向にある点に鑑みて三四年以来細形九ポイント活字の新刻に努力中であつたが、こゝに約八千五百の字数を完成し広く発売することゝなつた。活字書体は、号広告欄に掲載の通り従来の築地型と秀英型の各特長を取入れた

    築地ベントン活字その他 - 日本語練習虫
    tonybin
    tonybin 2019/06/18
  • 府川充男氏日下潤一氏旧蔵活字追加 - 日本語練習虫

    以前、日下潤一さんの事務所でゲラ盆2枚に収納されていた府川充男氏日下潤一氏旧蔵ひらがなカタカナ活字4種をお送りいただいて整理してみた際に、ひらがなカタカナのセットとしては一部に不足の文字種があると見ていたのだけれども。 その後ゲラ盆とは別のところから活字の入った箱が見つかったという連絡を頂戴し、「明朝体の教室」第4回を聴講するため上京した際に日下さんの事務所へ寄らせていただき、追加の資料を受け取ってきていた。これをようやく整理したので、内容を記しておく。 その1、津田三省堂系初号宋朝体(長宋体) 津田三省堂系初号宋朝体活字 前回見当たらなかった「ポ」「ヽ」「ヾ」「ー」と「年」「月」「日」、そして漢数字が追加になった。 その2、江川活版製造所系三号行書ひらがなカタカナ 江川活版製造所系三号行書ひらがな活字 前回見当たらなかった、濁音つき・半濁音つきの平仮名が、大幅に増えた。 江川活版製造所系

    府川充男氏日下潤一氏旧蔵活字追加 - 日本語練習虫
    tonybin
    tonybin 2019/06/12
  • Alternate Gothicゴシック起源説の起源 - 日本語練習虫

    ゴシック体とかサンセリフ体とか呼ばれる系統の書体をば、敢て「リニア書体」と称して、以下のメモ群を記す。 先日http://d.hatena.ne.jp/uakira/20070607さ記した理屈で《Alternate Gothicゴシック起源説》を否定するだけの内容を綴る準備は、実は『ヘルベチカの』発売の直後には済んでゐたんだども、《Alternate Gothicゴシック起源説》の起源ば調べてみっぺと思ってしまったために発表の時期を逸してしまってゐた。満足がいくまで調べ終えたわけでは無ぇんだども、追加調査が出来そうにないので、昨秋までに眺めてゐた状況ばメモに残しておくことにする。 さて、欧文組版に関しての邦文に欧州の基準が持ち込まれて、リニア書体をゴシックではなくサンセリフと記しはじめるのはいつ頃のことだらうか。――さういふ思ひから行き当たったのが、次の三点。 二葉商会『欧文活字』*1

    Alternate Gothicゴシック起源説の起源 - 日本語練習虫
  • 孫崎享『戦後史の正体』の本文組 - 日本語練習虫

    孫崎享『戦後史の正体』― 戦後史の正体 (「戦後再発見」双書1) 作者: 孫崎享出版社/メーカー: 創元社発売日: 2012/07/24メディア: 単行購入: 31人 クリック: 410回この商品を含むブログ (86件) を見る―について、「孫崎享著「戦後史の正体」は、日人全員必読の書だと思う。解り易く、また敬体で読み易い。が、字間行間が狭く活字も小さい。 結局は読み辛い。これもしかして、ア〇リカさんに睨まれないよう、出版社がわざとやっている!? 」と書いたツイートがあることを知った。 https://twitter.com/peergyntbot2/status/275405246371606529 これについては、「文字サイズや行間は、この手の論説としては標準的、字間はベタ。小さいの狭いのというのは、いわゆるベストセラーと比べての印象か」とするツイートも見かけたが、どのように標

    孫崎享『戦後史の正体』の本文組 - 日本語練習虫
  • マンガの印刷と樹脂版 - 日本語練習虫

    『大日印刷130年史』608頁に「樹脂版の導入」という項目がある。全文を引用してみよう。ちなみに書かれている年の区切りは「昭和」である。 四五年ごろ、活版印刷における鉛版工程では、鉛を使う作業環境の改善、および将来に向けての文字組版、写真植字化への対応、作業工程の合理化等の視点から、樹脂版化の検討が進められた。当初、プラスチックで実験が行なわれ、その後、帝人㈱のデビスタ、旭化成工業㈱(現、旭化成㈱)のAPR(Asahi Photo Resin)の樹脂版で実験が繰り返された。しかし、耐刷力の不足、樹脂版作成工程の複雑さ、印刷機への装着方法の不安定さ、材料費の高騰など数多くの課題があった。 五〇年代に入ると、工場や技術部のスタッフを中心に検討チームをつくり改善を進めた結果、実稼働の見通しが立ったので、五五年にAPR樹脂版を使用する自動刷版機SRI-Xを導入し、五七年八月からAPR樹脂版に完全

    マンガの印刷と樹脂版 - 日本語練習虫
  • 丸善『学鐙』の行頭と行末を見る - 日本語練習虫

    先日から、活版時代の行頭禁則を確認してみようと思っていたので、丸善『学鐙』の行頭・行末を眺めてみた。 昭和十七年十二月頃だと、外来音の小書き拗促音と長音符が行頭許容になっている。 戦後も同様で、ここには昭和二十六年二月、二十七年三月、三十年二月の例を掲げておくけれど、外来音の拗促音と長音符が行頭許容。実は日語の拗促音は小書きされていない。 日語の拗促音が小書きされるようになるのは、実に昭和三十七年七月号からだ。 以前己はこのブログを「訛った旧仮名遣ひ」の口語文で綴ってみてたんだども、その際も促音は小書きしてゐだった。実はこの時期白州正子が促音小書きを受け入れてゐただけでなく「一しょ」なんていう表記もアリだったと知って驚いた己だ。 以後、日語・外来語、共に小書き拗促音と長音符が行頭許容である。例として昭和三十八年二月、四十一年八月、五十九年二月を挙げる。 昭和六十三年の一月号からは活字

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