オーディオメーカーの名門として知られるオンキヨーが、その柱とも言える音響事業の外資への売却を発表、波紋が広がっています。これまでも多くの日本企業がオーディオ業界からの撤退を余儀なくされていますが、そんな状況を「無条件降伏」とするのは、米国在住の作家・冷泉彰彦さん。冷泉さんは今回、自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』でなぜこのような事態に陥ったのかを分析するとともに、その「敗北の本質」を理解しなければ国内の他の業種も同じ運命を辿る危険性があるとしています。 日本のオーディオ産業、無条件降伏の原因 5月16日に一斉に報じられたようですが、歴史の長い音響機器(オーディオ)メーカーの、オンキヨーは主力の家庭用AV事業の売却に向けアメリカのサウンド・ユナイテッドなどと協議するという「基本合意」を発表しました。 では、家庭用AV機器のビジネスを売却した後はどうするのかというと、今後はヘッドホン