原稿の執筆がほぼ終わってきたので、先週から見直しを始めている。この見直しが終わり次第、出版社に順次入稿し、編集者さんのコメントを反映したら次はゲラ作成である。ようやく大きな山を越えた感じだ。しかし編集者さんにとっては、これからが仕事である。(編集作業の流れは以前のエントリに書いた。あのときは雑誌だったが、書籍の場合も基本的には同じである。) 今回は執筆と並行して、何人かの方に査読をお願いしている。先日、その中のある人から「本文にある“中学校で習ったあの集合論の集合です”の意味がわからないです。自分は大学ではじめてベン図を見ました。」と指摘されてちょっと驚いた。 中学校で習った集合論は、鮮烈な印象として今でもよく覚えている。中学に入学して最初の授業が数学で、新卒の女の先生が教えてくれたのが集合論だった。それまでは数学といえば四則演算があるものとばかり思っていた。図形や確率でも計算式を使うのに