明治の大逆事件に連座した和歌山県新宮市の医師、大石誠之助を名誉市民に推挙するよう求めた請願が14日の市議会総務委員会で採択された。 委員長を除く委員5人のうち賛成派は2人だけだったが、反対派委員2人が採択時に勘違いして賛成にまわり、予想外の結果となった。 請願は「大逆事件の犠牲者を顕彰する会」(二河通夫会長)が提出。この日、委員会で上田勝之委員長が「請願採択に異議はありませんか」と諮ったところ、反対派委員のうち2人が誤って「異議なし」と答えたため、採択された。 名誉市民問題をめぐっては昨年11月、市長に代わって議会が名誉市民にすることを提案できるようにする条例改正案が市議会本会議で7対10で否決されているが、その後、賛成に回った議員がおり、今回の請願が本会議で可決される可能性も出てきた。