ブックマーク / kakuyomu.jp (2)

  • 八話 ヤクザの組長VS編集 最強の原稿回収人はどっち!? - 『先生、進捗どうですか?』(@hizen_humitoshi) - カクヨム

    組長のおっさんと話をすることになっても、石川さんは少しも動じているようには見えなかった。 サインを求められて震えていたボクとは大違いだ。 それがとても頼もしかった。 もしかしたら、内心では緊張しているのかもしれないけれど。 「やあやあ先生、今日はよくお会いしますな。お連れの美人な方は先生の恋人ですか。先生も隅に置けませんな!」 「ちっ、違います。編集さんですよ。ボクと編集さんは少しもみじんたりともそんな関係じゃありません。そんなこと言ったら石川さんに失礼ですよ」 「……はじめまして。川辺先生の担当編集をしています、石川真由です」 あれえ、なんでボク石川さんから睨まれてるの? あれか、やっぱり勘違いされて、気分が悪いのかな。 なにを誤解させてるんだ、もっとちゃんと早くに紹介しろってことでしょうか。 とほほ、と嘆いているボクに、おっさんは面白そうに笑った。 「ほっほお……。私の勘違いですか。そ

    八話 ヤクザの組長VS編集 最強の原稿回収人はどっち!? - 『先生、進捗どうですか?』(@hizen_humitoshi) - カクヨム
    toraha
    toraha 2018/10/08
  • プロローグ 先生、進捗どうですか? - 『先生、進捗どうですか?』(肥前文俊@ヒーロー文庫で出版中) - カクヨム

    おっさんだ。 頬に斜めの刃物傷のあるおっさんが、ニコニコと笑ってボクの正面に座っていた。 眼光の鋭い、異様に迫力のあるおっさん。 背は低く痩せぎすだが、外で目があったら一瞬で目を逸らすだろう相手だ。 実際にこのおっさんはその筋の人だ。しかも組長でもかなり上の方の人らしい。 その組長の田口五郎は、上機嫌にボクにビールを注いでくれた。 ――まるで、目上の人間に対してするように。 ヤクザの組長が頭を下げる相手なんて、そういないのではないだろうか? では、その相手であるボクはどんな人間なのか。 ボク、川辺誠(かわべまこと)は小説家だ。 あんまり売れない専業作家で、べていくのがやっとという所。 書いてるジャンルは任侠ものだ。 仕事に貴賤(きせん)はないとは言うけれど、残してきた足跡を考えれば、けっしてここまで低姿勢に迎えられるような業績は残していない。 過去に少しでも自慢できる経歴といえば、新人賞

    プロローグ 先生、進捗どうですか? - 『先生、進捗どうですか?』(肥前文俊@ヒーロー文庫で出版中) - カクヨム
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