ブックマーク / d.hatena.ne.jp (52)

  • デヴィッド・フィンチャー作品の解釈遊び - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    デヴィッド・フィンチャー最新作『ゴーン・ガール』。自分もエントリーを上げたが、多くの人もまた大きく心動かされてエントリーを上げている。内容的には理解出来ないような物ではないが、一筋縄ではいかないキャラクターや展開に韜晦させられている人も多い。 また、フィンチャー過去作との比較をしているものもあったのだが、奇をてらった解釈が流行りなのか、首をかしげざるをえないものも少なからずある。そこで、フィンチャー作をデビューから最新作まで俯瞰して、ごくごく一般的なデヴィッド・フィンチャー作品の解釈・テーマの読み解きをしようと思う。 失敗したデビュー 『エイリアン3』(1992) ●「体内のヘビ」よもう一度 エッジの効いたPVを作るフィンチャーならMTV感覚のクールな映画を作るだろうと監督起用されたが、待っていたのはスタジオの過度な介入と、いくつもの案をツギハギにした歪な脚。誰がやっても暗澹たる結果にな

    デヴィッド・フィンチャー作品の解釈遊び - ゾンビ、カンフー、ロックンロール
  • 胎児の夢 『ゼロ・グラビティ』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    『ゼロ・グラビティ』鑑賞。 「絶叫マシン」が好きだ。猛スピードで道路脇を駆ける後楽園。民家の隙間を抜ける浅草花やしき。広大な自然の中で上下左右も解らなくなるほど振り回される富士急ハイランド。もちろんディズニー・ランドのスペースマウンテンやビッグサンダーマウンテンの完成された箱庭を抜ける楽しさは別格だ。 しかし、フリーフォール系だけはどうにも苦手だ。塔にくくりつけられた座席がてっぺんまで引き上げられ、落下。ジェット・コースターが「スピード」の娯楽だとすればフリーフォールは単純に「死の疑似体験」だ。 文学や絵画など多くのジャンルで「死の疑似体験」もしくは「死」そのものと向き合うものは存在する。もちろん映画にも「死の疑似体験」を娯楽にした作品は多い。ホラー映画、サスペンス映画など、殺されるかもしれない恐怖にさらされた人を見て感情移入し、死を考え恐怖する。そして、今の生(せい)を実感する。 メメン

    胎児の夢 『ゼロ・グラビティ』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール
  • ロックンロール・アルマゲドン 『フライト』- ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    『フライト』鑑賞。 ホテルの一室、並ぶカラの酒瓶、全裸のラテン美女、白いライン……作はそんな怠惰を絵に書いたような風景で始まります。タイトルの『フライト』が意味するのは、パイロットである主人公ウィップ・ウィトカーが見まわれる飛行機事故の「フライト」であり、常用するコカインでシャッキリポンと飛びあがるように高揚する「フライト」、山積する問題から目をそむけて酒飲んで現実逃避の“高飛び”を意味する「フライト」でもあります。 作は飛行機の故障による事故を神業のようなテクニックで最小限にい止めたパイロットが、その事故調査により自身の飲酒癖、ドラッグ常用を見つめ直すという話です。 キリスト教に限らず宗教は道徳的な側面を持っています。慎ましく品行方正に生きていれば心やすらかに生活出来て、死んだら天国で永遠にほがらかに生活できますよ!と。対して悪魔は徹底して現世利益を追求し、瞬間の幸せのため後先なん

    ロックンロール・アルマゲドン 『フライト』- ゾンビ、カンフー、ロックンロール
  • 2012年の映画をふりかえる/結果発表 - 空中キャンプ

    (写真は「ふりかえる」イメージキャラクターのオリーヴさんです) みなさんこんにちは。このブログを書いている伊藤聡ともうします。すっかり寒くなってきましたがお元気ですか。おもえば人生つらいことばかりですが、マヤ文明の予言によれば今年の12月21日で地球は滅亡すると言われており、この予告された死、ディザスターの危機をかろうじてくぐり抜けた私たちが生きているのは、おまけの時間、いわば余生です。誰もが12月21日に一度死んでいるのですから、ここはひとつ開き直って、今後は適当かつ雑に、リラックスしながら生きていきたいものですネ。 えーと、何の前置きが自分でもよくわかりませんでしたが、毎年恒例となっています「ふりかえる」企画の結果を発表します。いい映画ばかりですので、たのしい年末年始のDVD鑑賞の参考にしていただきたいとおもいます。このような質問内容でアンケートを募りました。 名前/性別/ブログURL

    2012年の映画をふりかえる/結果発表 - 空中キャンプ
    torinan
    torinan 2012/12/27
    見逃した作品が上位で悶絶…
  • おとなマンガまつり『アベンジャーズ』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

  • 蜷川実花こそ“りりこ”である『ヘルタースケルター』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    『ヘルタースケルター』観賞。 見るつもりなんか毛の先ほども無かったのだが、監督である蜷川実花の写真を見て力の抜ける半笑いとともに映画への興味がわいた。今の今まで意識して蜷川実花の写真を見た事が無かったのだが、街の巨大看板などで「品格とバランスを欠いてギャル化したピエール&ジルみたいだなあ…」と思っていた写真が蜷川の手によるものだと知ったからだ。 ピエール&ジル*1は80年代に活躍した写真家である。「ミカド」や「サンディ&サンセッツ」のジャケット写真などが有名で、インド宗教画などを模倣した色彩感覚と、50年代のコマーシャル写真に顕著な「斜め上をむいてニッコリ」というようなポージングなど、徹底した“キャンプさ*2”が特徴である。彼らが活躍した当時から「写真家」としてカテゴライズすべきかどうか疑問視する声は多かった。撮った写真はあくまで素材で、極彩色の背景やキラキラとしたきらめきは後から書き加え

    蜷川実花こそ“りりこ”である『ヘルタースケルター』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール
  • 自由と暴力『ブロンソン』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

  • パーティー!イェー!パーティー!ウォー!『プロジェクトX』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    torinan
    torinan 2012/07/15
    トッド・フィリップスの映画ならバカ笑いできること間違いないっぽい。
  • 少年のようなおっさん『ヤング≒アダルト』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

  • 「何故『セブン』はハッピーエンドなのか」再考 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    「何故『セブン』はハッピーエンドなのか」を書かれたtwitterID:@kmovieさんにエントリーへの感想をいただきました。 「何故『セブン』がバッド・エンドなのか」読んで、まあ面白かったけど、映画外の話が多すぎて、結論にあんまり説得力がなかった。あと、監督の発言を金科玉条にして、映画内の事象を語り得ると思うというのは、町山さんのメソッドの影響が強いんだろうな。 作り手の発言は、内容を読み解く材料にはなるが、絶対的根拠とはなり得ない。一回完成してしまうと、その作品は作り手から距離を置いたものになるので、作り手の意志は尊重しつつも、作品自体から読み解く姿勢が必要。芸術家とはしばしば、再考し、嘘をつき、混乱するものだ。だから批評が必要になる。 もちろん参考にするのはいいけれど、監督に質問した内容をそのまま書けば、それは取材活動だし、DVDのコメンタリーを聴いて書くというのは報告に過ぎない。

    「何故『セブン』はハッピーエンドなのか」再考 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール
  • 今月末発売『アウトクラッシュ 組織犯罪対策課八神瑛子2』 - 深町秋生の序二段日記

    さて、今月30日(28日ぐらいから発売が始まる感じです)に、新作『アウトクラッシュ 組織犯罪対策課八神瑛子2』(幻冬舎文庫 630円)が発売されます。どうぞよろしく。 上野署のマル暴女刑事、八神瑛子の第二弾です。『アウトバーン』の続編になりますね。 相変わらず警棒で悪党をぶん殴ったり、違法捜査でワナにはめたり、ワルとつるんだりと、そういう話でございます。 壊滅された北朝鮮ルートに代わり、東京都内には急激にメキシコ産覚せい剤が出回っていた。メキシコ最大の麻薬カルテル“ソノラ・カルテル”が日に販路を見出したのだ。需給バランスが崩れるほど、秘密かつ大量に出回るシャブに、縄張りを荒らされている関東の広域暴力団印旛会は、八神にある依頼を持ちかける。「カルテルのルートを潰すために協力してくれ。死んだ夫の真相を知りたければ」 印旛会は販路を潰すためにある秘策を練っていたが、メキシコ麻薬組織と提携し、メ

    今月末発売『アウトクラッシュ 組織犯罪対策課八神瑛子2』 - 深町秋生の序二段日記
    torinan
    torinan 2012/03/13
    待ちに待った新刊! 生きる力が出て来た!
  • 2011年の映画をふりかえる/結果発表 - 空中キャンプ

    (写真は「ふりかえる」イメージキャラクターのオリーヴさんです) みなさんこんにちは。このブログを書いている伊藤聡ともうします。毎年恒例となっています「ふりかえる」企画の結果を発表します。今年は社会的に重大な事件も多発し、生活していくことの意味あいが激変した一年でもあり、みなさんのアンケート結果を読んでいると、映画を見るという行為の文脈も変わってきたような印象を受けました。今年の一月とか、なんかもうすごい昔という感じですが……。なにかと重い気分になりがちな年ですが、今回選ばれた十作品はどれもエンターテインメントとしてすぐれたものばかりですので、たのしい年末年始のDVD鑑賞の参考にしていただきたいとおもいます。このような質問内容でアンケートを募りました。 名前/性別/ブログURLもしくはTwitterアカウント 2011年に劇場公開された映画でよかったものを3つ教えてください 2で選んだ映画

    2011年の映画をふりかえる/結果発表 - 空中キャンプ
  • ジャスト・ブリング・イット!『リアル・スティール』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    torinan
    torinan 2011/12/25
    流れないはずの血と汗がオイルというのも趣深い
  • オレには解るよオマエの気持ち『惑星戦記ナイデニオン』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    『惑星戦記ナイデニオン』鑑賞。 公式サイトのスタッフ欄を見てみると「〜ですが、何か?」みたいなドヤ顔でこうある。 「製作/監督/脚/撮影/編集/音楽/ミニチュア監督/衣装/出演 他 ジャック・モイク」 ようするに全部独りでやった自主映画です。しかも15年かけて作られた。 主演オレ! ミニチュア作成、オレ! ミニチュア・セットもオレ! 合成撮影もオレ! マットペイント描いたのオレ! ヒロインは嫁! 1年に1くらい、ちょっとドウにかしすぎている情熱が傾けられた自主制作映画が出て来て、日でも何かの間違いで公開される事がままある。『シックス・ストリング・サムライ』とか『コリン Love of the Dead』とか。 『惑星戦記ナイデニオン』もそんな、どうかしている1だ。 物語はこうだ。50年以上続く宇宙戦争に疲弊した帝国と連合国。戦争に終止符を打つべく和平交渉に赴く連合国の大使シンシア。

    オレには解るよオマエの気持ち『惑星戦記ナイデニオン』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール
    torinan
    torinan 2011/12/13
    こういう情熱映画は気になる。
  • 『ハラがコレなんで』を観たっす。 - マトモ亭 後だしジャンケン連敗録

    torinan
    torinan 2011/11/07
    おいしさが伝わってくる素晴らしい表現>厚く切ったハム
  • 文庫化デッドクルージング。 - 深町秋生の序二段日記

    つーわけで、お仕事の話です。 3年前の拙著「東京デッドクルージング」が文庫化されるのであります。 11月5日発売ということで、ぼちぼちお目見えするころでしょうか。 表紙は、単行は高橋ヨシキ氏による超コワモテのすばらしい表紙だったわけですが、いろいろと諸事情があり、最近だした刑事小説とわりと近い感じになっております。タイトルも「東京」が取れました。 解説は香山二三郎さん。「寡作なやつだけれど、これからはそうじゃなくなるであろう」という予測と激励をいただいております。踏ん張りどきであります。 さて、バイオレンス小説なわけなのですが、一番ドンパチが激しい内容となっております。簡潔に言うと、 「オリンピック開催間近の近未来東京(首相は元お笑いタレント)で、脱北者の殺人兵器のおねえさんと、右翼の民兵となった下流出身の若者たちと、中国の諜報組織が三つ巴でぶっ殺しあう」 そんな感じのハードアクション物

    文庫化デッドクルージング。 - 深町秋生の序二段日記
    torinan
    torinan 2011/11/03
    どれか映画になってほしい。果てしない渇きが希望。
  • ワッシュくんのスポーツ映画ベストテン - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    torinan
    torinan 2011/11/01
    ボンクラ、友情、奇跡は三大キーワードになりそう。
  • ステイサム主演「ブリッツ」のパンフ - 深町秋生の序二段日記

    つーわけで、今もっとも活躍しているハゲメン、ジェイソン・ステイサムの最新作が今週末に公開されるわけです。 「ブリッツ」という英国発の刑事映画。これのパンフレットに寄稿しております。 今回のステイサムさんは、簡単にいえば英国ダーティハリー風の凶暴腕づく刑事であります。やはり女暴力刑事小説を書いてるっつーことで、お原稿の依頼をいただいたわけです。(最近、もうずっと東陽片岡のマンガばかり読んでいるので、自然と口調がお東陽先生ふうになってしまうのだった) ステイサム映画らしく、たしか90分くらいのタイトな仕上がりなわけですが、この作品の最大の特徴は、今年の大暴動ロンドン・バーニングな気配を濃厚に取り入れていたことでしょう。むろん「この先、ロンドンがえらいことになるぞ」と予測したはずはないでしょうが、タチの悪い自動車窃盗や強盗、ヤクの売人や移民を目の敵にする貧乏な若者などがうろちょろする荒廃したロン

    ステイサム主演「ブリッツ」のパンフ - 深町秋生の序二段日記
    torinan
    torinan 2011/10/14
    ハゲの活躍だけじゃなくパンフも楽しみになる
  • 弾はまだ残っちょるがよ『猿の惑星 創世記』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    『猿の惑星 創世記』鑑賞。 これは久々に男泣きに燃える映画でした。 SF映画の古典『猿の惑星』前日譚*1でエテ公が人間を支配するにいたった経緯が語られる。予告などで物語らしい物語はほとんど語りきっているのだが、まぁ、要するにアルツハイマーの特効薬開発で動物実験の対象となったチンパンジーが高い知能を得たことで、他の猿たちを率いて暴動を起こし森へ脱走するという話。 オリジナルのシリーズに配慮した“くすぐり”も多く、オールドファンにはニヤニヤできる要素も多いが、いちげんさんにも全く問題無く楽しめる。何だったらこの『創世記』から古いシリーズ5作→ティム・バートン版と見て行くのも逆引き的に発見があり、面白い鑑賞になるだろう。 ただ、元々の『猿の惑星』が孕んでいた人種間の差別や緊張といったメッセージ性は薄い。というか、ほぼ無いと言って良い。旧シリーズとは全く別のところに作の魅力があるからだ。 主人公

    弾はまだ残っちょるがよ『猿の惑星 創世記』 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール
    torinan
    torinan 2011/10/14
    ゴリラとの義理人情にはホロリときました。
  • [インターミッション]米倉涼子 〜その女、マネ過ぎ〜 - ゾンビ、カンフー、ロックンロール

    torinan
    torinan 2011/10/05
    な、なんて偶然の一致なんだ!