ブックマーク / globalhead.hatenadiary.com (52)

  • オレとインド映画〜あるいは如何にしてオレはハリウッド作品を観るのを止めインド映画に傾倒したのか - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    いつからだろう、映画を観ていても、あまり面白くなくなってきたのだ。新作の話題を聞いても、わくわくしたりもしない。劇場には行くし、レンタルで借りても観るけれども、どうしても観たい、というものではなくて、「一応話題作だったからチェックしておこう」程度の、確認作業じみたものになってきたのだ。そして観始めても、最初の10分ぐらいで退屈している。つまらないなあ、と思い始めている。 思うに、一部のハリウッド映画の、なにもかも説明されている、こちらの想像力の余地の無い物語運びに飽きている、というのがあるかもしれない。それと同時に、欧米白人ならではの、個人主義に裏打ちされた人間関係のキツさ、キリスト教史観にがんじがらめになった世界観にうんざりしてきている、というのもあるかもしれない。そしてさらに、アメリカ固有の、ドメスティックな問題を扱ったテーマが、なんだかもうどうでもよくなってきた、というのもあるかもし

    オレとインド映画〜あるいは如何にしてオレはハリウッド作品を観るのを止めインド映画に傾倒したのか - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
    torinan
    torinan 2014/07/26
    踊らなくてもインド映画は面白いもんなぁ
  • 【ブログ10周年記念企画】しょーもないブログを10年書き続けたオレが明かす、誰にも何の役にも立たない9つのブログ作法! - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    どーも。この間、益体も無いブログをダラダラ続けてたらなんと10年になっちゃったよ!びっくりしたなあもう!と鬼瓦権蔵状態(知ってる人いるのか?)になっていたフモでございます。「石の上にも三年」なんてェことわざがありますが、これが10年だと「十年選手」だの「十年一日」だの、「10年やってもなんにも変わんねーヤツだなこの老害!」という意味の、あんまりいい風に取られない年数になってしまうんですな。全く寂しい限りでございます。 さて日は、この弱小ブログの10周年記念といたしまして、『しょーもないブログを10年書き続けたオレが明かす、誰にも何の役にも立たない9つのブログ作法!』をお送りしたいと思います。この10年、ブログ主であるオレはどんなやり方で、どんなことを考えながらブログを書き続けてきたのか?というお話なんですが、10年続けてもこの程度のブログですから、これを読んだからといってたちまち人気ブロ

    【ブログ10周年記念企画】しょーもないブログを10年書き続けたオレが明かす、誰にも何の役にも立たない9つのブログ作法! - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
    torinan
    torinan 2014/05/03
    10年はすごい! これからもひっそり読みます。
  • 再生と克服の物語~映画『ゼロ・グラビティ』【※ネタバレあり】 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    ■ゼロ・グラビティ (監督:アルフォンソ・キュリアン 2013年アメリカ映画映画『ゼロ・グラビティ』は、軌道上に停泊するスペースシャトルで船外活動中の宇宙船クルーが、飛来するスペース・デブリにより突然の事故に遭遇し、暗黒の宇宙に投げ出されながらも必死に生存の糸口を探り続ける、というドラマだ。映画では無重力状態の宇宙で次々と危機が訪れ、一時たりとも目を離せない緊迫した状況が映画終盤まで覆い尽くす。果たして主人公ら宇宙船クルーは生きてこの宇宙から地球へ帰る事ができるのか?というのがこの映画なのだ。 このように、映画『ゼロ・グラビティ』は死の世界である宇宙空間で事故に遭遇し、絶対の危機を迎える人間たちのサバイバルの物語であり、その生か死かのスリリングな演出を楽しむスペクタクルなエンターテイメント作品であり、最新VFXの粋で作られた驚異の映像を楽しむ映画であるが、しかしこの作品はただそれだけの

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  • ロボット怪獣映画『パシフィック・リム』は「オレ的に・ムリ」でした - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■パシフィック・リム (監督:ギレルモ・デル・トロ 2013年アメリカ映画) 子供の頃TVでよく見ていた特撮ヒーロー番組がDVDのBOX-SETになって売っていたりする。ちょっと欲しかったりするけど、買ったりはしない。値段が高いこともあるけど、子供の頃はあんなに楽しんでいたあれらヒーローたちのドラマを今見ても、実は全然楽しめなかったりするんだろうな、と思うからだ。結局、それは単なるノスタルジーだからだと判ってしまうからだ。 ギレルモ・デル・トロのロボット対怪獣の戦いを描く映画『パシフィック・リム』、オレの好きそうな題材を描いているのに、何故だかあんまりノレなかったのは、「昔はこういうの好きだったんだよなあ」ではあっても、「今も現在進行形で好きかといわれるとどうかなあ」だったからかもしれない。 『パシフィック・リム』は要するに怪獣相撲、ロボットプロレスのお話だ。それは少しも悪いことではない。

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  • 海と虎と少年のオデッセイ~映画『ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日 (監督:アン・リー 2012年アメリカ映画) デヴィッド・ボウイの初期の作品に『Space Oddity』という名曲があります。なんらかの理由で地球との接続を失った宇宙船の飛行士が、宇宙空間から青く輝く地球を見上げ、その美しさに感嘆しながらも、「自分に出来ることは何も無い」と呟くという曲です。タイトルの『Space Oddity』はキューブリックの映画『2001:A Space Odyssey(2001年宇宙の旅)』をもじったもの。この『2001:A Space Odyssey』というタイトル自体、ホメロスの『オデュッセイア』から来たものなのでしょう。ホメロスの『オデュッセイア』は、「英雄オデュッセウスがトロイア戦争の勝利の後に凱旋する途中に起きた、10年間にもおよぶ漂泊が語られ*1」たものですが、「漂泊の叙事詩」として新たに名作として名を

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  • 愛と友情と下ネタと(あと暗黒皇帝)~映画『テッド』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■テッド (監督:セス・マクファーレン 2012年アメリカ映画) 「いつも一緒にいてくれるお友達が欲しい!」一人ぼっちの少年ジョンの願いが神に届いたのか、なんとクリスマスの日、熊のぬいぐるみテッドに命が宿り、二人は永遠の友情を誓ったのでありました、メデタシメデタシ。…しかしここで終わったら心温まるファンタジーなんですが、映画『テッド』は、ジョンとテッドがそのまま歳をとり続けた27年後を描きます。冴えない中年になったジョンと、単に下品なオヤジ熊になったテッド。ジョンには素敵な恋人ロリーが出来たものの、27年来の腐れ縁ともいえるテッドとの下らない付き合いも楽しくてやめられない。業を煮やしたロリーは遂に「テッドと私とどっちを取るの!?」とブチ切れます。さあテッドとジョンの友情の行方は!?…というコメディ映画です。 これ、アメリカン・コメディの基パターンである「ダメ男が大人になる物語」をうまくひ

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  • 日本暴力団株式会社~映画『アウトレイジ ビヨンド』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■アウトレイジ ビヨンド (監督:北野武 2012年日映画) 北野武のやくざ映画『アウトレイジ ビヨンド』を観てきました。 前作『アウトレイジ』はアナクロニズムの塊としか思えない暴力団員の描写とトゥーマッチとも言える暴力描写と笑っちゃうほど繰り返される「テメーバカヤローコノヤロー!」という怒号の掛け合いの連続で、これってビートたけし一流のギャグ映画なんじゃ?と思ったほどでしたが、逆に言うと暴力描写と怒号の応酬ぐらいしか記憶になくて、この続編が「前作で死んだはずのビートたけし演じる主人公が生きていた!」という粗筋だと聞いたときは「ええっと前作で主人公って死んでたんだっけ?」と一瞬考えちゃったほどでした。 さて今作では前作ほどのきっつい暴力描写と怒号の応酬は見られません。それなりに暴力描写はあるんですが、随分と大人しくなっていて、レーティング落したのか?と思ったんですが、調べてみたらレーティ

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  • 『白雪姫と鏡の女王』はプリチーでキュートな秀作ファンタジーだった! - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■白雪姫と鏡の女王 (監督;ターセム・シン 2012年アメリカ映画) 誰もが知る御伽噺「白雪姫」をターセム・シン監督が映画化した『白雪姫と鏡の女王』、題材として新鮮味は無かったものの実際観てみるとこれが無類に面白い傑作ファンタジー映画として完成していてちょっとびっくりした。 ターセム・シンはもともと苦手な映画監督で、初期の『ザ・セル』『落下の王国』あたりは「現代アート・コンプレックス」とでも皮肉りたくなるようなこれ見よがしな現代アートの剽窃と模倣がこれでもかとばかりに画面に踊り、正直映画が進むにつれ辟易させられていたものだったが、前作『インモータルズ 神々の戦い』はちょっと趣が異なっていた。『インモータルズ 神々の戦い』には確かにこれまでのターセム映画らしい「美意識のひけらかし」色はあったものの、そこで中心となって描かれるのは血飛沫舞い切り株飛び交うスプラッタ趣味大盤振る舞いの、ある意味ナ

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    torinan
    torinan 2012/09/18
    近年流行の「強いヒロイン」ものはたいがい面白いにあてはまりそう
  • 身分を奪われた冷血独裁者がニューヨークの街を大徘徊!!~映画『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■ディクテーター 身元不明でニューヨーク (監督:ラリー・チャールズ 2012年アメリカ映画) お下劣ギャングスタ『アリ・G』、頓珍漢カザフスタン・ジャーナリスト『ボラット』、おホモなヌメヌメ・ファッション評論家『ブルーノ』等々、狂ったキャラの極北をおならプージェット推進で爆走し続ける奇人変人コメディアン、サシャ・バロン・コーエンの新作は極悪冷血でちょっとおバカな中東の独裁者が主人公の『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』。 北アフリカのワディヤ共和国で殺したいときに殺し奪いたいときに奪い犯したいときに犯す、愉快でお気楽な独裁者の春をハナクソほじりながら謳歌しまくっていたアラジーン将軍(サシャ・バロン・コーエン)。今日も楽しく核ミサイルを製作し、世界を火の海に変える準備をしていたところ、国連から「核施設あんだろコラ?つべこべぬかすと空爆しててめえの国石器時代に戻すぞコラ?」と脅かされ、

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    torinan
    torinan 2012/09/13
    コーエンは嫌いだけどこれは面白そう
  • 世界の終り、そして憂鬱という名の昏きトンネルの向こう~映画『メランコリア』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■メランコリア (監督:ラース・フォン・トリアー 2011年デンマーク映画) I. 地球との衝突が懸念される外宇宙からやって来た惑星メランコリア。この危機的な状況の中にある人々を描いた物語が映画『メランコリア』です。しかしこの作品は宇宙的な規模の破滅を描いたSF作品ではありません。メランコリア=病というタイトルが意味するように、惑星メランコリアは登場人物の的な状態の象徴的な存在です。日常生活と表裏一体となった破滅への不安と恐怖に怯える人々の心象が具現化したものであるということができます。まずなによりスローモーションで描かれる冒頭のイメージの数々が美しい。これは物語全体のあらましを超現実的なシチュエーションで表現したものなのですが、そのままでもアート作品として見る事が出来るような素晴らしいクオリティです。このへんからトリアーの今回の作品への意気込みが伺えるぐらいです。 物語は2章に分かれ

    世界の終り、そして憂鬱という名の昏きトンネルの向こう~映画『メランコリア』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
  • バットマン・サーガの掉尾を飾る傑作映画『ダークナイト・ライジング』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■ダークナイト・ライジング (監督:クリストファー・ノーラン 2012年アメリカ映画) クリストファー・ノーランのバットマン3部作完結篇、『ダークナイト・ライジング』を観て来ました。以下、多分ネタバレ無しで書いています。 実をいうとクリストファー・ノーランという監督には、「斬新で良質な映画は撮るけれど」という言葉のあとに「どうも頭でっかちなばかりに今ひとつすっきりしない部分を残しちゃう映画監督」「あれもこれも盛り込んじゃって視点が定まらずさらにそれを畳み掛けちゃうからクドくて途中でイラッとくる映画監督」と言いたくなる部分があって、それは『ダークナイト』『インセプション』で感じたことなんですが、今回の『ダークナイト・ライジング』も確かにそういう部分も感じたけれども、バットマン3部作の終焉という意味ではいい仕事していた、総じて楽しめる映画だったと思いました。 ノーランのバットマン3部作のはじま

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  • 普通に素直に屈託の無い人たちのヒーロー・ストーリー~映画『アメイジング・スパイダーマン』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■アメイジング・スパイダーマン (監督:マーク・ウェブ 2012年アメリカ映画) サム・ライミが4作目『スパイダーマン』を降板したことから監督をマーク・ウェブに変え「んじゃリブート版でよろしく」と新たに1から話をやり直している『アメイジング・スパイダーマン』です。世間では賛否両論のようですが自分はとても面白く観れました。 ライミ版『スパイダーマン』は、これまでカルト・ホラーや良作ながら地味な作品を撮り続けていたサム・ライミがブロックバスター映画の監督に大抜擢、オレを含めライミ・ファンが「だ、大丈夫なんっすかライミさん!?」と不安と恐怖に恐れ戦いていたところ、蓋を開けてみればこれが大ヒット、ライミ・ファンも今までライミなんか知らなかったお客さんも大満足という、「大抜擢・大ヒット・大満足」の3つの"大"が揃ったライミの代表作となりましたね。その後シリーズは2作3作と製作されましたがこれも次々に

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    torinan
    torinan 2012/07/17
    クレーンのシーンはライミ版2の地下鉄乗客ばりの感動シーン
  • 『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス 3D』を観に行った - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス 3D (監督:ジョージ・ルーカス 2012年アメリカ映画) 『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス 3D』を観に行きました(しかしタイトル長いなあ。頭文字で縮めても「SWEP1FM3D」だもんなあ)。なにしろ初公開1999年だから13年前、なんだか当時の事が走馬灯のように頭をよぎりそうですねえ。当然初公開時劇場でしっかり観てるし、その後DVD化された時に購入して観いの、Blu-rayになればなったで購入して観いの、というSW大好きのオレではありますが、こうして3Dという形になって再び劇場で観られるというのは嬉しいことですね。こんな自分にとってSWEP1は今更あれこれ言う必要のない大好きな映画のひとつで、ポッドレースはスリリングだしダースモールはえれえツエエし、その後のEP2、EP3とどんどん悲劇の影が濃くなってゆく展開と比

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    torinan
    torinan 2012/03/23
  • 今度のホームズはヨーロッパが舞台だ!~映画『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■シャーロック・ホームズ シャドウゲーム (監督:ガイ・リッチー 2011年アメリカ映画) ロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウがホームズとワトソンを演じ大ヒットした2009年の映画『シャーロック・ホームズ』の続編です。 前作は知性派な原作ホームズのイメージと離れた肉体派でしかもちょとだらしないホームズが主役を演じるアクション主体の映画でしたが、逆にそんなイメージを裏切る部分が楽しめた映画でした。それと合わせセットとCGIで事細かに再現された19世紀のロンドンの雰囲気がとってもリアルで、それにスチーム・パンク的な味付けが施され、自分もとてもお気に入りの映画でした。 さて今作、アクションは前作を上回る派手さになっており、爆破・銃撃・破壊はてんこ盛り、さらにロケーションもロンドンを離れ、フランス、ドイツ、スイスとホームズがヨーロッパを股に掛けた大活躍を見せます。つまりこの『シャーロック・ホ

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    torinan
    torinan 2012/03/12
    エンタメ+ホームズ×ワトソンな腐要素を楽しめればよいのかなぁ。
  • ポランスキー監督の映画『おとなのけんか』は極上のコメディだった!- メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■おとなのけんか (監督:ロマン・ポランスキー 2011年フランス・ドイツ・ポーランド・スペイン映画) 舞台はニューヨーク。子供同士の喧嘩で片方が怪我をしてしまい、それをきっかけに集まった二組の夫婦。最初は平和的に話し合いを進めようとしていた4人だったが、ちょっとした言葉のあやがどんどんと膨らんでゆき、しまいにはてんやわんやの大騒動に…というコメディ映画です。このコメディの監督にロマン・ポランスキーが挑戦している、というのも大いに興味をそそられましたが、二組の夫婦役をジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツ、ジョン・C・ライリーという涎の出そうな面子で演じているのがまた見ものなんですね。この4人それぞれの個性や性格が際立っていて、その個性と性格がぶつかり合い、次第に収集が付かなくなってゆく様が見ていてこそばゆくなるほど楽しいんです。映画は基的にたった一つの部屋が

    ポランスキー監督の映画『おとなのけんか』は極上のコメディだった!- メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    torinan
    torinan 2012/02/22
  • オレの45曲 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    オレの近辺で今密かに流行っている【人生に影響を与えた45曲】。もとはとみさわさんのブログ『pithecanthropus collectus(蒐集原人)』を読んで知り、自分でもやってみたかったのだが、45曲並べるのしんどそうだなあ…と思い断念。しかし今度はdoyさんのところでやっておられるのを見て、これがまた実に楽しそうで、ええいやっつけちまえ!と意を決して並べ始めたのだが、意外とこれがしんどい…。というのはdoyさんの真似っこをしてYouTubeを貼ろうとしたからで、しかも動画の選定中、ついつい聞き入ってしまいなかなかはかどらないのだ。それと1アーチスト1曲という縛りにしたため(グループ・アーチストのソロは別)、「このアーチストそれ自体に人生影響されてるんだから1曲なんて無理だろ!?」とああでもないこうでもないと曲選定に逡巡しているうちに時間は経つばかり…。それにねえ、音楽の大好きなオレ

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    torinan
    torinan 2012/01/12
    選曲が素敵すぎる。
  • 2011年・オレ的映画ベストテン! - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    という訳で年末恒例オレ的映画ベストテンであります。今年は5万ぐらい映画観て映画館の座席で床ずれならぬ座席ずれになるかと思いました。すいませんいつものでまかせです。ええっと今年は前半ムキになって映画観過ぎたので後半どうでもよくなってしまいちょっとぐらい話題になった程度の映画はどんどんスルーしていつのまにか映画の話題についていけなくなってしまうぐらいになりました。映画離れってやつですねえ。来年はもっと映画離れして最終的には画面の向こうからやってくる列車を見て驚いて座席から逃げてしまうような人になりたいです。では恐ろしく適当に選んだと自負して止まない今年のベストテンをお送りします。適当と言いながら一応選考基準というのがあって、それは【Blu-rayで出たら迷わず買うか?5千円ぐらいしても買うか?そして自分ちで再び舐めるように観まくるか?】ということですね。ここで挙げた映画Blu-rayで出て

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    torinan
    torinan 2011/12/29
    好きなもの集めましたっ!が伝わってきます
  • 駆け落ち/失踪 (5回連続・最終回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    友人Nが失踪してから10数年が過ぎた。その年の夏、オレは夏休みを利用して北海道の実家へ帰省していた。帰省した時はいつもお定まりのように自転車に乗り、田舎町の更に外れの、野原や、海辺や、牧場や、人の手がほとんど付いていない原野を走り回っていた。 帰省して3日目ぐらいのその日は、自然にも飽きて市街地を特にあてがあるわけでもなく自転車でクルクル廻っていた。高校を卒業してすぐ上京したものだから、オレの田舎での思い出は高校止まりである。あの頃通っていた学校や、通学路や、行き帰りに使っていたバス停や、寄り道していた喫茶店や映画館の近くを通ると、懐かしさで胸の奥がちりちりと疼くのを覚えた。オレは随分と若い内から感傷的な人間だった。そのときも、自転車を漕ぐスピードで後ろへと通り過ぎてゆくそんな風景を眺めながら、学生だった時の友人達の顔や、その友人達と日夜繰り広げられた馬鹿騒ぎや、決して成就しなかった密やか

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    torinan
    torinan 2011/12/16
    ちょっとした小説のようだった。
  • 駆け落ち/失踪 (5回連続・第4回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    オレはもうNのことが分からなくなっていた。Nは例によって「部屋を探す」「仕事を探す」などと言っていたけれども、最初の一週間の、あのまるで手応えの無いやりとりに、オレはNを信用する気をすっかり失ってしまっていた。Nも多分、もうどうしていいのか、分からなくなっていたのだろう。彼はただひたすら、自分の現実を見る必要の無い逃げ場を探して、あてども無く右往左往し続けていただけなのだろう。逃げて逃げ続けていれば、ひょっとしたら、自分と自分の愛する彼女とが幸せに暮らせる、夢のような場所に辿り着けるのかもしれない、彼は当にそんなふうに思っていたのだろうか。それとも、なにもかもが駄目になってしまうことを確信しながら、それでも、それを先延ばしにするためだけに、ひと時でも長く彼女と居ることのできる時間を得るためだけに、自分を騙し続けて破滅へとひた走っていたのだろうか。 オレが遂に我慢しきれなくなったのは彼らが

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    torinan
    torinan 2011/12/15
  • 駆け落ち/失踪 (5回連続・第3回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ドアの前に立っていたのは友人Nの弟だった。彼もまた実家から上京してきており、大学卒業後一人暮らしをしながら勤めに出ていた。「兄貴いますか?」とNの弟。返事をしようとしたオレの肩越しに弟が来たことを知ったNが顔を出し、「やあ、Y。」と彼の弟の名前を読んだ。その時だった、兄の姿を認めた弟Yは、「兄貴!お前こんな所で何やってるんだよお!」と突然怒鳴り声を上げ、いきなりオレの後ろのNに掴みかかって行ったのである。 「お前よお!親父やお袋や会社の人間がどれだけ心配してたのか判ってるのかよ!いきなり寮からいなくなって音沙汰無しで、失踪届けが出てたんだからな!」Nを床に押し倒し馬乗りになって弟Yが喚いた。「そうしたらこんなところで虫けらみたいな女と隠れてたのかよ!」オレは慌てて二人を引き離しに入った。「気持ちはわかるが止めてくれ。ここはオレの部屋だ。」いまだ肩で息をしている弟Yをなだめ、うな垂れているN

    駆け落ち/失踪 (5回連続・第3回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    torinan
    torinan 2011/12/14