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  • 超映画批評『マッドマックス:フュリオサ』75点(100点満点中)

    『マッドマックス:フュリオサ』75点(100点満点中) FURIOSA: A MAD MAX SAGA 24年オーストラリア/アメリカ 148分 2024/05/31公開 ワーナー・ブラザース映画 PG12 監督:ジョージ・ミラー 出演:アニャ・テイラー=ジョイ クリス・ヘムズワース アリーラ・ブラウン ≪『怒りのデス・ロード』から一転、スカッと復讐劇、ではない≫ ジョージ・ミラー監督による『マッド・マックス』シリーズの30年ぶりの復活となった前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(17年)は、デジタル時代にガチスタントとアナログスペクタクル、電車道の単純ストーリーによる一点突破型エンタメ映画として、世界中で大ヒットとなった。 その実質的な主人公、隻腕の女戦士フュリオサの若き日の15年間を描いたのがこの最新作『マッドマックス:フュリオサ』。シャーリーズ・セロンからアニャ・テイラー=ジョ

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    toronei 2024/06/29
  • 超映画批評『ゴジラ-1.0』90点(100点満点中)

    『ゴジラ-1.0』90点(100点満点中) 23年/日/125分 公開日:2023/11/03 配給:東宝 監督:山崎貴 出演:神木隆之介 浜辺美波 山田裕貴 ≪『シン・ゴジラ』を超える、タイムリーかつ熱いドラマ≫ ハリウッドとの間に大人の事情があるなどと言われるが、『シン・ゴジラ』から7年間も国産ゴジラ映画が作られなかった最大の理由は、あまりに『シン・ゴジラ』の評判が良すぎて、下手なものを作るわけにはいかなかった東宝サイドの責任感によるものだろう。 そして、それだけのことはあった。『ゴジラ-1.0』は『シン・ゴジラ』と比べても劣らない、むしろ部分的には上回るほどの映画作品であり、世界中のゴジラファンやハリウッド版のスタッフらに、日映画人の矜持を見せつけた恰好となっている。 戦後数年がたち、ようやく復興し始めた日。特攻隊の生き残りである敷島浩一(神木隆之介)は、戦中の混乱の中で出会

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    toronei 2024/05/31
  • 超映画批評『オッペンハイマー』80点(100点満点中)

    『オッペンハイマー』80点(100点満点中) OPPENHEIMER 23年アメリカ 180分 2024/03/29公開 配給:ビターズ・エンド ユニバーサル映画 R15+ 監督:クリストファー・ノーラン 出演:キリアン・マーフィ エミリー・ブラント マット・デイモン ≪映画史に残る重要作≫ 2023年の北米市場で『バービー』と並んで興行収入を押し上げる要因となった大ヒット作『オッペンハイマー』は、日人にとってデリケートな問題である原爆をSNSの気軽なネタにした映画会社およびそれへの対処ミスにより、日市場では公開前から「要注意案件」として扱われてきた。 配給会社はどこも手を挙げず、結局興収1400億円を超える大ヒット作なのに23年中の公開はかなわず。それどころか日公開未定が長く続く異常事態となった。 やがて炎上を恐れぬ会社ビターズ・エンドが引き受けたものの、さすがに原爆投下の8月(

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    toronei 2024/05/31
  • 超映画批評「シン・ゴジラ」90点(100点満点中)

    「シン・ゴジラ」90点(100点満点中) 監督:樋口真嗣 出演:長谷川博己 竹野内豊 ハリウッド版をすら凌駕する、これぞ2016年の日にふさわしい新ゴジラ 私は「シン・ゴジラ」が完成した直後、その事をある制作スタッフから聞いた。やがて試写予定についても別会社のスタッフから知らされていた。だが結局、公開までに通常の大々的なマスコミ向け試写会は行われなかった。 あの庵野秀明総監督の事だから、完成といいつつポスプロの沼に嵌ったか、あるいは初号試写を見た宣伝チームが急きょ事前に我々に見せることをやめる判断をしたのか。いずれにしても映画ライターの間ではこういう場合、ろくな結果にならないとの経験則がある。 しかも、たまたま見に行った都心の映画館の入りがきわめて悪かった(上映10分前の段階でなんと私一人)事もあり、不安は増大する一方だったが、なかなかどうして、「シン・ゴジラ」は期待をはるかに上回る大傑

    超映画批評「シン・ゴジラ」90点(100点満点中)
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    toronei 2016/07/30
  • 超映画批評「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」30点(100点満点中)

    「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」30点(100点満点中) 監督:樋口真嗣 出演:三浦春馬 長谷川博己 水原希子 ファンをないがしろにした報い 諫山創の人気漫画の実写映画版として期待されていた前編「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」は、当サイトの批評文に樋口真嗣監督が激しく反応したことで炎上騒動を巻き起こした。関係者やスタッフの度重なる燃料投下でそれは大火となり、結果として初動50億の興収を期待されながらいまだ30億程度と、ファンにそっぽを向かれる結果を招いた。今頃映画会社の偉い人たちは、頭を抱えていることだろう。 100年以上ぶりに現れた人い巨人たち。崩壊した壁を修復すべく調査兵団が奮闘する中、アルミン(郷奏多)をかばったエレン(三浦春馬)はなぜか巨人化し、他の巨人を攻撃し始めた。それを見た人類側の生き残りは、敵か味方かわからぬエレン

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    toronei 2015/09/14
  • 超映画批評「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」40点(100点満点中)

    「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」40点(100点満点中) 監督:樋口真嗣 原作:諫山創 出演:三浦春馬 長谷川博己 水原希子 映像面の優位を活かせぬもどかしさ 「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」は、マンガをそのまま実写にするといろいろとリアルじゃなくなるから、そうならないよう時には大胆に変えていこう、とのコンセプトで作られたそうである。 なるほど、原作者自身も関わって脚づくりなどを行った理由としては、それは大いに理解できる。そういうことなら大幅な改変もやむを得まい。 100年以上前、あらわれた巨人に人々はわれ、滅びかけたという。いまや、残った人類は高い3重の壁の中でひそかに暮らしている。それでも外の世界が気になる冒険心あふれるエレン(三浦春馬)を、優しいミカサ(水原希子)はいささかの心配を持って見守るのだった。そんなとき、衝撃とともに壁の向こうに何かが現れる。

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    toronei 2015/08/01
  • 超映画批評「ルパン三世」3点(100点満点中)

    「ルパン三世」3点(100点満点中) 監督:北村龍平 出演:小栗旬 玉山鉄二 珍映画史・新たなる伝説 邦画における「漫画原作の映画化」において、珍作ということで必ず話題に上るのが「ルパン三世 念力珍作戦」(74年)である。何十年たっても語り継がれるほど難しい題材なのに、それをまた実写にしようというのだからよほどの自信があるのだろうと思われたが、ふたを開ければ念力珍作戦を上回るトンデモ映画であった。 若き大泥棒ルパン三世(小栗旬)は泣く子も黙る大泥棒だが、峰不二子(黒木メイサ)を救うため、せっかく盗んだ大事なお宝を簡単に手放すほど情に厚い男。ところがその優しさを利用され裏切られたばかりか、大恩あるドーソン(ニック・テイト)の命まで奪われてしまう。そんなルパンは信用できそうな次元(玉山鉄二)と組み、さらに石川五ェ門(綾野剛)を呼び寄せ秘宝をめぐる復讐戦に挑む。 キャスティングはどうあれ、「念力

    超映画批評「ルパン三世」3点(100点満点中)
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    toronei 2014/08/28
    途中でドラ3Dの感想かと思った。
  • 超映画批評「ガッチャマン」4点(100点満点中)

    「ガッチャマン」4点(100点満点中) Gatchaman 2013年8月24日公開 全国東宝系 2013年/日/カラー/113分/配給:東宝 原作:竜の子プロダクション 監督:佐藤東弥 脚:渡辺雄介 スタントコーディネーター:小池達朗 キャラクターデザイン:荒牧伸志(『APPLESEED』監督) VFX:白組 キャスト:松坂桃李 綾野剛 剛力彩芽 濱田龍臣 鈴木亮平 光石研 剛力ジュンが、原作ファンを過激に挑発 先ほど更新した「スター・トレック イントゥ・ダークネス」の記事で、「邦画エンタテイメントはハリウッドに比べて社会問題をテーマにするのが下手」と述べたが、その典型例がこれである。しかも、娯楽と時事性を高度に両立させて国の批評家筋から高い評価を得た前者と同週公開とは皮肉である。 21世紀初頭、侵略者ギャラクターにより地球の半分が壊滅した。彼らに対抗できるのは「石」の力を引き出せ

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    toronei 2013/08/22
  • 超映画批評「おおかみこどもの雨と雪」40点(100点満点中)

    「おおかみこどもの雨と雪」40点(100点満点中) 2012年7月21日公開 全国東宝系 2012年/日/カラー/117分/配給:東宝 監督・脚・原作:細田守 脚:奥寺佐渡子 キャラクターデザイン:貞義行 声の出演 宮崎あおい 大沢たかお 黒木華 西井幸人 林原めぐみ 意欲的な試みも不協和に終わる 細田守監督の最新作は、おとぎ話のなかにリアルな出産子育ての物語を入れ込むという、極めて意欲的な作品である。 これを監督は、子供たちにとっては楽しいおとぎ話、若者にとっては、子育ての驚きと憧れ、そして親たちには子供の成長を懐かしがれるようにと、全年齢向けにアピールすべく脚を作り上げた。 だが、それらはもともと混ざり合うことのできない要素であった。また、その試みにアニメーションというジャンルや彼のタッチが適切だったかについても疑問が残る。 大学生の花(声:宮崎あおい)が恋に落ちた男性は狼男

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    toronei 2012/07/28
  • 超映画批評『テルマエ・ロマエ』95点(100点満点中)

    『テルマエ・ロマエ』95点(100点満点中) 2012年4月28日(土)全国東宝系ロードショー 2012年/日/カラー/1時間48分/シネマスコープ/ドルビーSRD 配給:東宝 原作:ヤマザキマリ 脚:武藤将吾 監督:武内英樹 出演:阿部寛 上戸彩 北村一輝 竹内力 ≪ラスト1秒まで楽しめる日とローマの友好映画≫ バブル時代は世界中で日人ほどマナーの悪い国民はいないなどといわれたものだが、最近ではその座を中国人に明け渡し、日人はむしろ公衆マナーが良いなどといわれている。とくに入浴の場でそれは顕著である。下町の銭湯などには代々受け継がれた暗黙のルールのようなものがあり、はしゃいで場を乱す者は一人もいない。 もっとも最近の若者には、下半身丸出しでお守りを売るラグビー部員などもいるようなので例外はあるが、往々にして日人は裸のマナーが良い。 そんな、普段は隠れている日の良さを実感でき

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    toronei 2012/06/19
  • 超映画批評『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』70点(100点満点中)

    『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』70点(100点満点中) Harry Potter and the Deathly Hallows: Part II 2011年7月15日(金)、日語吹替版 同時上映 3D版同時上映決定 丸の内ピカデリー他 全国ロードショー 2011年/イギリス、アメリカ/カラー/130分/配給:ワーナー・ブラザース映画 監督:デビッド・イェーツ 脚:スティーヴ・クローヴス 出演:ダニエル・ラドクリフ ルパート・グリント エマ・ワトソン レイフ・ファインズ アラン・リックマン ≪やるべきことはすべてやった≫ 気が付けば10年、8作品目。21世紀最大の超大作シリーズも、いよいよこれで幕を閉じる。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』は、ここまで付き合ったお客さんにとっては見逃せない完結編だ。 最大の敵ヴォルデモートを倒すカギとなる分霊箱探しの旅も終わりに近づ

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    toronei 2011/08/04
  • 超映画批評『さや侍』60点(100点満点中)

    『さや侍』60点(100点満点中) 2011年6月11日(土) 全国公開!! 2011年/日/カラー/103分/配給:松竹 監督・脚:松人志 脚協力:高須光聖、長谷川朝二、江間浩司、倉美津留 出演:野見隆明 熊田聖亜 板尾創路 柄時生 りょう ROLLY 腹筋善之介 伊武雅刀 國村隼 ≪だいぶ器用になってきた≫ この仕事をしていると、やがて試写室ボケの症状が出る。それは端的にいうと、批評家にとって重要な「一般のお客さんの感覚」を失うこと。 私は試写室で何百みようが「映画」を味わったことにはならないと考えている。小さいスクリーンにささやかな音響設備、客席には一人で来場するプロばかり。それはあくまで「映画館」とよく似た別物である。 愛する恋人や家族友人とやってきた人々の、作品への期待にあふれた空気の中、大スクリーンで見る。それは試写室とは大違いである。その誤差を修正するため、私は

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    toronei 2011/06/22
  • 超映画批評『パラダイス・キス』70点(100点満点中)

    『パラダイス・キス』70点(100点満点中) Paradise Kiss 2011年6月4日、丸の内ルーブル他全国ロードショー 2011年/日/カラー/116分/ 配給:ワーナー・ブラザース映画 原作:矢沢あい 監督:新城毅彦 脚:坂東賢治 出演:北川景子 向井理 山裕典 ≪後半失速≫ 銀座にH&Mがオープンしたとき、しばらくは中央通りに入店待ちの長い行列が出来ていた。ラーメン屋じゃあるまいし、服屋に入店行列とはビックリだが、一方で私はユニクロの驚異的なレジ処理を思い出していた。ユニクロならば、この客数をさばけていたかもしれないと夢想していたわけだ。 あれは業界的には画期的なシステムで、世界中のアパレル関係者に影響を与えたと聞く。「匠」(ベテラン技術者集団)と呼ばれる同社の素材、縫製の徹底した開発・管理体制も、それまで名ばかりで低品質な服を作ってきた世界中の有名ブランドを駆逐するに十

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    toronei 2011/06/08
  • 超映画批評『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』60点(100点満点中)

    『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』60点(100点満点中) 2011年6月4日公開 全国東宝系 2011年/日/カラー/125分/配給:東宝 総合プロデュース:秋元 康 原作・脚:岩崎夏海 監督・脚:田中誠 出演:前田敦子、瀬戸康史、峯岸みなみ、川口春奈、大泉洋 ≪前田敦子の魅力爆発、これで1位は確実か≫ 絶賛開催中のAKB48第3回選抜総選挙では、グループの代名詞的存在として引っ張ってきた前田敦子が2位に甘んじるという意外な途中結果が発表された。やはり顔より胸なのかと全女子を落胆させるところであったが、ミスター5500枚こと熱烈な大島優子ファンの存在が明らかになるなど、その要因はいまだ明らかではない。 もっとも武道館で行われる6月9日の最終開票日直前には、前田敦子初主演作『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

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    toronei 2011/06/08
  • 超映画批評『ブラック・スワン』95点(100点満点中)

    『ブラック・スワン』95点(100点満点中) Black Swan 2011年5月11日(水)より、TOHOシネマズシャンテほか全国拡大ロードショー 2010年/アメリカ/カラー/108分/配給:20世紀フォックス映画 監督:ダーレン・アロノフスキー 脚:マーク・ヘイマン、ジョン・マクラフリン、アンドレス・ハインツ 出演:ナタリー・ポートマン ヴァンサン・カッセル ミラ・キュニス バーバラ・ハーシー ウィノナ・ライダー ≪天才の誕生過程≫ 菅直人首相が浜岡原子力発電所の即時停止を命じたという。電力不足が起きるぞと原子力村民たちが早くも国民を脅し始めているようだが、もとより浜岡原発は点検にかこつけて年間200日とか300日も休んでいるぐうたら原子炉の集まりである。いまさら残る2つを止めたところで電力など不足するはずもない。 この決断には自民党議員の一部が猛反発しているが、これでは首相の思う

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    toronei 2011/05/13
  • 超映画批評『毎日かあさん』45点(100点満点中)

    『毎日かあさん』45点(100点満点中) 2011年2月5日より全国ロードショー 2011年/日/カラー/1時間54分/配給:松竹 原作:西原理恵子 脚:真辺克彦 監督:小林聖太郎 出演:小泉今日子 永瀬正敏 矢部光祐 小西舞優 正司照枝 ≪少子化対策によい映画映画におけるキャスティングはもちろん重要で、ときにはそこから企画が始まることもある。ハリウッドなどでは出資者を説得するための、企画者にとっての最大の武器でもある。 泣けるギャグ漫画と評判の西原理恵子の代表作の実写化『毎日かあさん』は、そのキャスティング面において、群を抜く話題性を誇る作品といえる。 漫画家で二児の母でのあるサイバラリエコ(小泉今日子)は、6歳の息子や4歳の娘に振り回され、大忙しの毎日を送っている。戦場カメラマンの夫カモシダ(永瀬正敏)はアルコール依存症でろくに仕事もせず、さらに悩みを大きくさせる存在。しかも彼

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    toronei 2011/02/11
  • 超映画批評『最後の忠臣蔵』75点(100点満点中)

    『最後の忠臣蔵』75点(100点満点中) 2010年12月18日(土)、丸の内ピカデリー他 全国ロードショー 2010年/日/カラー/133分/配給:ワーナー・ブラザース映画 監督:杉田成道 脚:田中陽造 原作:「最後の忠臣蔵」池宮彰一郎(角川文庫刊) 出演:役所広司 佐藤浩市 安田成美 ≪日人のアイデンティティー的な題材だが、どこか米映画的≫ 日人はマンネリ大好きな民族である。ウルトラマンはカラータイマーが鳴るまでプロレスでいうセール(客を盛り上げるため攻撃を受け続けること)状態をやめようとしないし、水戸黄門もしかり、だ。規定通りの結末が待っているから、安心してみていられる。 年末になると、そんなマンネリリストに忠臣蔵が登場してくる。マニフェストにマの字も書いてない消費税アップを言われても、非実在青少年漫画を規制されても、お上の言うことならばと我慢し続ける忍耐深い民族にとっては、

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    toronei 2010/12/19
  • 超映画批評『ゲゲゲの女房』30点(100点満点中)

    『ゲゲゲの女房』30点(100点満点中) 2010年11月20日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開! 2010年/日/119分/35mm/カラー 配給:ファントムフィルム 監督:鈴木卓爾 脚:大石三知子、鈴木卓爾 企画・プロデュース:越川道夫 原作:武良布枝(実業之日社刊) 出演:吹石一恵 宮藤官九郎 坂井真紀 夏原遼 村上淳 ≪NHK版を見た人に新たな発見があるかは微妙≫ 油断すると、いまだに朝になるたび、いきものがかりの歌が頭に浮かぶ病に犯されている人は少なくない。これは発症したが最後、その日は夜まで脳内でお礼の言葉がループするのだからたまらない。 そんな『ゲゲゲの女房』だが、NHKのドラマ化と同時にこの映画版も企画が進められていた。キャストはまったく異なるが、水木しげるの、武良布枝による原作は同じ。この映画版では水木夫が成功するその一歩前まで

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    toronei 2010/11/14
    成功前で映画終わるんだ、それはキツイわ。/というかああいう物語にリアルは入らないよな。そもそも水木夫妻がそういうリアルとはち違うところに生きてるのに。
  • 超映画批評『ゴースト もういちど抱きしめたい』15点(100点満点中)

    『ゴースト もういちど抱きしめたい』15点(100点満点中) 2010年11月13日(土)公開 2010年/日/カラー/116分/配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン・松竹 プロデューサー: 一瀬隆重 監督:大谷太郎 オリジナル脚:ブルース・ジョエル・ルービン 脚:佐藤嗣麻子、中園ミホ 出演:松嶋菜々子 ソン・スンホン 鈴木砂羽 橋さとし 樹木希林 ≪20年前のハリウッドに完敗の無念≫ 『ゴースト もういちど抱きしめたい』を見ると、現在の邦画界の問題点を見事なまでに網羅したその出来栄えに、ほとんど気持ちがいいと形容したくなるほどの爽快な敗北感を味わえる。 大成功した実業家の七海(松嶋菜々子)は、誕生パーティで泥酔した翌朝、陶芸家志望の韓国人ジュノ(ソン・スンホン)の部屋のベッドで目覚める。下着すら身に着けていない自分に驚愕した彼女は、しれっとした態度のジュノを見て動揺する。そ

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    toronei 2010/11/12
    >『ゴースト もういちど抱きしめたい』を見ると、現在の邦画界の問題点を見事なまでに網羅したその出来栄えに、ほとんど気持ちがいいと形容したくなるほどの爽快な敗北感を味わえる。
  • 超映画批評『[リミット]』98点(100点満点中)

    『[リミット]』98点(100点満点中) Buried 2010年11月6日シネセゾン渋谷他全国順次公開 2010年/アメリカ/カラー/95分/配給:ギャガ 監督:ロドリゴ・コルテス 脚:クリス・スパーリング 出演:ライアン・レイノルズ ≪年度屈指の傑作スリラー≫ 『[リミット]』が年度屈指の傑作スリラーであることは、もう様々な媒体で話し、書いてきたが、その真の理由はあえてこれまで書かなかった。当サイトの読者のためにわざわざとっておいた……というのは建前で、文字数&時間制限があるよそ様の媒体では紙面が足りずそこまで語れなかったというのが真相である。何もそんな事までばらす必要はないのだが、つい言わずにはいられない映画界一の善人で正直者の私である。 男(ライアン・レイノルズ)が目覚めるとそこは棺桶の中。ふたの隙間からは土がこぼれてくる。どうやら生き埋めにされてしまったようだ。いったいなぜ

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    toronei 2010/10/31