五十年後の宇宙船地球号01:地球の一地点 2019.05.24 Updated by Chikahiro Hanamura on May 24, 2019, 10:38 am JST ▼ポルトガルのロカ岬 ロカ岬にて 2018年の1月、ポルトガルのロカ岬に僕はたたずんでいた。 ユーラシア大陸の最西端に位置するこの岬はかつて世界の終わりの地だった。この“陸の果て”の先には、約5,400kmの大西洋が広がる。コロンブスがこの海を渡った時には、向こう岸があるかどうかも定かでなかった。心もとない2ヶ月の航海を経て、ようやく大陸へとたどり着いたのだ。だが僕らは、この海へと沈んでいく夕陽が、アメリカでは今まさに日の出になりつつあることを知っている。 東へ降り向くと、ここが“陸の始まり”となる。ここから約11,000km先の日本までの陸地に、文明の歴史の大半が詰まっている。この広大な距離を超えて大移動を