「賽は投げられた!」をはじめ、数々の有名な言葉、いわゆる「名言」を残したカエサル。 ところが、 カエサルが言った(あるいは書いた)ものが何に載っているかカエサルがどのような文脈で言った(書いた)のか が意外と知られていない。 そこでこの記事では、カエサルが残した(とされる)10の名言をピックアップし、 カエサル自身が書き残したのか、他の人が伝えたのかカエサルが残した言葉の背景には、どのような出来事があったのか を書いていく。 カエサルの名言のなかに、新たな側面を見つける手助けとなれば幸いだ。 カエサル自身が書き残した名言 カエサルが残した著作で現存するものは、次の2つしかないと言われている。 ひとつはアルプスを越えた、現在のフランスとドイツにまたがる地域の征服戦争を当事者本人(つまりカエサル)が描く『ガリア戦記』。