主に大企業の従業員と家族らが加入する健康保険組合の収支悪化が深刻になっています。健康保険組合の半数超が2021年度に赤字決算となる見通しで、全体の2割強が保険料率で存続の利点が薄れる「解散ライン」に達する見込みです。 財政面で比較的余裕があった健康保険組合は、高齢者の医療費を支える資金源として政治に利用されてきました。しかし、そろそろ限界が見えてきています。もう健康保険組合には余裕がなくなってきたのです。 今回は、健康保険組合の財政状況について確認し、日本の医療保険制度の問題点について皆さんと考えていければと思います。 健康保険組合の2021年度決算見通し 健康保険組合は都合よく使われてきた これからの健康保険組合 健康保険組合の2021年度決算見通し 健康保険組合の団体である健康保険組合連合会(健保連)が「2021年度決算見込状況について」を発表しました。この資料は健康保険組合全体の財政
![健康保険組合という仕組みは限界に近付いている - 銀行員のための教科書](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e126205d67f3b48cffa6e7087d3d6a8f669317eb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fn%2Fnaoto0211%2F20221009%2F20221009170851.jpg)