【経緯と今回の裁判は】 今回取り上げるのは、横浜市の化学機械メーカー「大川原化工機」の社長など3人が受けた「えん罪事件」です。 4年前の2020年3月、3人は軍事転用の可能な機械を不正に輸出した疑いで警視庁公安部に逮捕され、東京地検に起訴されました。 しかし、裁判が始まる前の翌年7月に起訴が取り消されます。機械は規制の対象になるものではなく、無実だったことが判明しました。 去年12月にはメーカーの社長らが国や都を訴えた民事裁判で、東京地裁が検察と警視庁の捜査の違法性を認めて、賠償を命じました。双方が控訴して裁判は続いています。 【拘置所の医療対応はどうだったのか】 今回の裁判は、この間の対応をめぐるものです。 3人は身柄の拘束が続きました。その1人、相談役だった相嶋静夫さんは勾留中に胃がんが見つかり、翌年2月に死亡しました。 このため遺族が「十分な医療を受けられなかったためがんの発見が遅れ
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