フランスは自転車と縁の深い国です。自転車の始祖と呼ばれる「ドライジーネ」は、1817年にドイツ人のドライス男爵によって発明され、1818年にフランスで特許申請されました。同年にパリの公園で試乗会が行われて以降、自転車はフランスで発展していきます。 トライジーネ 1860年代にはフランスでミショー型と呼ばれる自転車が登場して競技が始まり、現在世界一の自転車レースと呼ばれるツール・ド・フランスも1903年に始まります。ヨーロッパ各地で自転車の人気が高いのは、市民が自転車競技に慣れ親しみ、独自の文化を花開かせたからなのでしょう。ただ、日本のように日常の移動の足として自転車を利用する人は多くはなく、あくまでスポーツとして捉えられていました。 主要大都市パリの交通手段 パリ中心部では市民の約7割が、通勤や通学に公共交通機関を使っています。郊外ではクルマの利用が増え、ドーナツ圏(20〜50km)まで行