近年、K-POPや映画・ドラマを通じて韓国カルチャーの認知度は高まっている。しかし、作品の根底にある国民性・価値観の理解にまでは至っていないのではないだろうか。このコラムでは韓国映画を通じて韓国近現代史を振り返り、社会として抱える問題、日本へのまなざし、価値観の変化を学んでみたい。 『アシュラ』 『アシュラ』/ポニーキャニオン 現在韓国では、2022年3月に控えた大統領選挙をめぐって、与野党が擁立する候補者選びの真っ最中だ。軍事政権時代、権力の長期化がもたらした政治腐敗への反省から、任期5年、再選不可というシステムになっている韓国大統領制だが、それでも在任中は大統領に強大な権力が集中することから、時には欲に負けて本人や家族が罪を犯し、時には疑惑をかけられて、その後不幸な末路を迎えた大統領経験者も少なくない。 野党・保守政党は、親友で占い師でもあった女性に政権の舵取りを頼っていたパク・クネ前
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