自然写真家のフィールドワークは孤独との縁が深い。 人界を遠く離れた場所で自然と対峙し、そこから感じ取ったものを写真という形で表現するわけだから当然だろう。ナミビアの砂漠地帯などで活動をしていれば、来る日も来る日も誰とも出会わずに過ごすことだってある。そのため、孤独が苦手な人は自然写真のフィールドワークに向かない。 ならば内向的で人付き合いが苦手な人間や、偏屈な人嫌いが適しているのかというと、それも違うような気がする。どんな仕事でもそうであるように、自然写真家の活動も、多くの人々との関わり合いの中でしか成立しないからだ。誰の力も借りずに、自分だけですべてをこなすなど到底不可能だ。 では、フィールドワーカーはどんな時に社会性を必要とするのか? それは何と言っても情報収集の時だ。撮影地や撮影対象に関する情報は、写真家活動の根幹に関わる重要な要素である。そんなものはネットや文献で調べれば良いではな