スマホは今や「日常必須のツール」だが、それと同時に非常に恐ろしい「依存物」でもある。 「特に、発育中の青少年にとっては最凶の依存物となり、人によっては依存症に陥ります。快楽と同時に不快も生じる、それが依存症の正体です」──そんなスマホ依存の本当の恐ろしさとは? 特に問題となる“合併症”について精神科医・中山秀紀氏の『スマホ依存から脳を守る』(朝日新書)からお届けする。 * * * ■発達障害を合併してしまうスマホ依存 スマホ依存の合併症について見ていきましょう。 スマホやインターネット、オンラインゲームの依存症は、精神疾患ばかりでなく発達障害などを合併しやすいことでも知られています。 構造化面接法という精神疾患などを同定する質問をインターネット依存症の人に行ったところ、注意欠如多動性症や社会不安症、強迫性障害、うつ病などの合併率が特に高かったと報告されています。このうち注意欠如多動性症