上尾市の市図書館移転計画をめぐり、市が結んだ高額の用地買収契約は地方自治法に違反し無効として、住民3人が5日、不当利得返還や損害賠償の目的で、売却元企業クライズ(北本市)と島村穰市長に対し買収費用に当たる約9500万円を請求するよう市に求める住民訴訟をさいたま地裁に起こした。 訴状によると、企業側が平成25年4月に建物代を含めて約2400万円で取得した土地を、市が昨年9月、補償を含め約9500万円で購入した。 住民側は昨年10月に住民監査請求を行ったが、市監査委員は「不動産の鑑定評価は適切だった」などとして、請求を棄却した。 提訴後に会見した原告団団長で市民団体「上尾の図書館を考える会」のメンバー、渡辺繁博さん(66)は「市の正常化に必要だ」と提訴の意義を強調した。島村市長は「訴状が届き次第、適切に対応したい」とコメントした。
![上尾市の図書館移転で住民訴訟 「高額用地買収は違法」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f37c01db23617a326bec6843f7c430b1beec5650/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fcommon%2Fimages%2Fogp_region.jpg)