小さいながらも本選びにこだわった書店として知られる「ブックスキューブリック」を福岡市内で2店舗経営する大井実さん(55)=中央区=が25日、開業までの道のりなどを振り返った著書「ローカルブックストアである」(晶文社刊、税別1600円)を出版する。大井さんは「本は娯楽であるだけでなく人生に影響を与えることもある。それを知るきっかけの本になれば」と語る。【末永麻裕】 大井さんは福岡市出身。大学を卒業後、東京や大阪、イタリアなどでファッションやアート関連のイベント企画・制作の仕事に携わった後、37歳で約20年ぶりに帰福した。少年時代から本好きだったことから地元での書店開業を決意。修業のためアルバイトの書店員を経て39歳の2001年に、中央区赤坂に1号店を、08年には雑貨販売、カフェとギャラリーを併設した2号店を東区箱崎にオープン。箱崎店には16年にパン工房も開…