先日の学会ポスター発表会場にて 発表者:「・・・というわけで、DFT計算によりこの反応経路を証明しました。」 質問者:「素晴らしい発表でした。しかし、それDFT計算じゃないですよね?」 発表者:「えっ!DFT計算ですけど。。。」 質問者:「DFTってB3LYPとかですよね?M06ってDFTじゃないですよね?」 発表者:「M06はDFT計算で使う汎関数のひとつですが、、、」 質問者:「、、、失礼しました。」 学会等で計算化学についての発表を見ていると「全くDFT計算分かっていないな」と感じる事が多々あります。そんな勘違いをなくすために、今回は汎関数について非常に簡単に説明したいと思います。 量子計算化学 量子化学計算では、ある分子の波動関数Ψを求める事が出来れば、その分子に関する様々な情報が得られるという考えに基づいています。それは例えば、分子の最安定構造、反応性、物性の予測などなどです。し