「私たち日本人とは、なにものなのか」 その問いは、多くの古代ファンたちの注目を集めてきました。 今回、DNAのレベルから、この謎に迫ろうという研究成果が発表。 1つの新たな可能性が示されました。 研究に取り組んだのは、日本やアイルランドの国際研究チーム。 中心となった金沢大学の覚張隆史助教が注目したのは、遺跡から出土した「古人骨」に含まれるDNAです。 さまざまな時代や場所の古人骨からDNAを取り出して詳しく比較すれば、現代日本人の“ルーツ”を科学的に明らかにできるのではないかと考えました。 覚張さんたちは、8900年前の縄文時代早期から1400年前の古墳時代終末期にかけての関東、北陸、中国、四国の6つの遺跡から出土した12体分の人骨を調べました。 DNAが残りやすいとされる頭蓋骨の「側頭部」から試料を採取し、1体1体の遺伝情報を解析。 それを、すでに公表されている北海道、東海、九州の縄文