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山田広昭氏による講演会が、6月27日に駒場キャンパスにて開催されました。 講演タイトルは、文学と精神分析──「症例」ポール・ヴァレリーをめぐって。学内外から多くの方々にご参加いただきました。 文学と精神分析との関係を考える際には、精神分析以前と精神分析以降、という枠組みの設定がまず考えられますが、今回の山田氏の講演では、それに加え、フロイトと「同時代」という時代区分の必要性が示されました。1841年生まれのポール・ヴァレリーはこの「同時代」の作家にあたります。フロイト以前の著者は、当然ながら精神分析の理論を念頭におく必要が一切ありませんでした。それに対し、フロイト以降の作家たちは、常にその理論の存在を意識せざるを得なかった。そして「同時代」の書き手においては、そうした「以前」と「以降」とが混在していることになります。 ヴァレリーは『カイエ』の中で、夢の分析を行い、望まない「反復」についての
How Many Friends Does One Person Need?: Dunbar’s Number and Other Evolutionary Quirks 作者: Robin Dunbar出版社/メーカー: Harvard University Press発売日: 2010/11/01メディア: ハードカバー クリック: 38回この商品を含むブログ (2件) を見る これはヒトの言語の起源について「霊長類のグルーミングに変わるゴシップを行うため」という仮説を提唱していることで有名な人類学者,進化心理学者のロビン・ダンバーによるエッセイ集である.収録されているのは1994年から2006年のニューサイエンス誌に掲載されたエッセイや2005年から2008年にかけてスコッツマンニュースペーパー*1に掲載されたコラムが元になっているようだ.とはいえ,かなり編集の手も入っているようで,
前の記事(1)へ ■各章のダイジェスト 各章のテーマや興味深いトピックを一言ずつふれるとつぎのような感じです。 第1章 黒と白の弁証法 ―― 擬装するミンストレル・ショウ ミンストレル・ショーにおいてユダヤ系やアイルランド系が「黒人」を <擬装> することによって対概念としての「白人」のまとまりを形成し、自らの立場をも <擬装> した。 第2章 憂鬱の正統性 ―― ブルースの発掘 ブルースの発生期には白人も黒人もプレイしており、ヴォードヴィルでのソフィスティケートされたスタイルとの交流もよくあった。カントリーブルースが黒人のフォークロアとして真正性を持ち、レコードのジャンルとして「レイス・ミュージック」が成立していく。 第3章 アメリカーナの政治学 ―― ヒルビリー/カントリー・ミュージック 「レイスミュージック」の否定項として白人の雑多な音楽が「カントリー」という保守的白人のアイデンティ
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