プリミティヴアート 作者: フランツボアズ,Franz Boas,大村敬一出版社/メーカー: 言叢社発売日: 2011/10メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (6件) を見る 米国の文化人類学(さらにいえば言語学も)の方向性に大きな影響を与えたボアズ。彼の思考がぎゅっと詰まった一冊だった。なかなかの厚さの書物で、事例が羅列されているところはちょっと読みづらいが、フォントが大きめだったり、細かい索引がついたり、小見出しをつけたり、さらには原文の対照ページが表記されたりと、読みやすくする編集の工夫が多数なされていて好印象である。 本書の厚みのうち90ページ分は、訳者による解説が占めている。ボアズのバイオグラフィーと学説の特徴、および本書の要点が丁寧にまとめられており、とても助けになった。 内容的には、原書が1927年の出版にして、現在(でも)ホットなトピックが先取りさ