ブックマーク / ja-bra-af-cu.hatenablog.com (7)

  • フランツ・ボアズ『プリミティヴアート』 - Jablogy

    プリミティヴアート 作者: フランツボアズ,Franz Boas,大村敬一出版社/メーカー: 言叢社発売日: 2011/10メディア: 単行 クリック: 20回この商品を含むブログ (6件) を見る 米国の文化人類学(さらにいえば言語学も)の方向性に大きな影響を与えたボアズ。彼の思考がぎゅっと詰まった一冊だった。なかなかの厚さの書物で、事例が羅列されているところはちょっと読みづらいが、フォントが大きめだったり、細かい索引がついたり、小見出しをつけたり、さらには原文の対照ページが表記されたりと、読みやすくする編集の工夫が多数なされていて好印象である。 書の厚みのうち90ページ分は、訳者による解説が占めている。ボアズのバイオグラフィーと学説の特徴、および書の要点が丁寧にまとめられており、とても助けになった。 内容的には、原書が1927年の出版にして、現在(でも)ホットなトピックが先取りさ

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  • ジェイムズ・クリフォード、ジョージ・E・マーカス編『文化を書く』 - Jablogy

    文化を書く (文化人類学叢書) 作者: ジェイムズクリフォード,ジョージマーカス,George E. Marcus,James Clifford,春日直樹,和邇悦子,足羽與志子,橋和也,多和田裕司,西川麦子出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 1996/12メディア: 単行 クリック: 6回この商品を含むブログ (4件) を見る 【書誌情報】 Clifford, James. and Marcus, George E. (eds.) 1986 Writing Culture : The Poetics and Politics of Ethnography. Berkeley, Calif. : University of California Press.(ジェイムズ・クリフォード、ジョージ・E・マーカス編 1996 『文化を書く』 紀伊國屋書店) 文化人類学の古典をひとつ読了。

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    tsuka_ryo
    tsuka_ryo 2014/01/26
  • 2012年のボカロ再生数上位曲について - Jablogy

    シュールレアリスムを正しく理解するPが再生数上位曲の伸び傾向などを研究するために作られたリストを私も聞いてみましたので感想を記しておこうと思います。 そのリストはこちら 2012年ボカロ曲再生数上位リスト(研究用) 特に面白いと思った曲はTwitterの方でも感想をつぶやいたので貼っておきます。 れるりり氏 音数というか情報量が多い。すごい詰め込み感。構成もすごく自由。 / “【初音ミク&GUMI】脳漿炸裂ガール【オリジナル】 ‐ ニコニコ動画:Q” URL 2012-12-16 19:50:57 via Hatena 幸福安心委員会の人たちらしい。予想外の場面転換、早口ことばを物語内+メタで視聴者やらせるインタラクション。「ニコ動で楽しむ」ということ100%活かした工夫といえよう / “【初音ミク】永遠に幸せになる方法、見つけました。【オリジナル】…” URL 2012-12-16 20

  • 村上裕一 2011 『ゴーストの条件 ―― クラウドを巡礼する想像力』 講談社BOX - Jablogy

    ゼロアカ道場優秀者の単著デビュー作。道場主の東浩紀がとりあげてきた美少女ゲームに加えて、ニコニコ動画でのUGC・二次創作を大きく取り上げているのが特徴ですね。 ゴーストの定義 いずみのさんもいうように*1書を通して「ゴースト」という用語*2は直接的・内包的に定義されていないのですが、まえがきに列挙されている特徴をあげると次の通りです(p.11)*3。 複数化した集合的無意識 クラウド化した二次創作(空間)の表象 自立したキャラクター 中間共同体 神でもなく、人でもなく、単なるキャラクターでもないもの 創作をエンパワーする神秘的なツール 新しい現実感の象徴 また村上は「このネットワークとキャラクターが結びついた結果生まれたのが、自立的で複数的な集合無意識としてのゴーストである。ネットワークにおいてキャラクターはまさしく実在しており、しかも人間以上のカリスマとして人々を惹きつけ編成する」(p

    村上裕一 2011 『ゴーストの条件 ―― クラウドを巡礼する想像力』 講談社BOX - Jablogy
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    tsuka_ryo 2011/10/19
  • 川田順造 1988 『聲』 筑摩書房 (1) - Jablogy

    概要 『音・ことば・人間』でも紹介した、西アフリカ・ブルキナ・ファソのモシ族を調査してきた川田順造による、声とそれを使ったコミュニケーションの文化的な側面を考察するエッセイ集で、『現代詩手帖』(思潮社)で1985年3月号から1986年11月号まで連載されたものに加筆してまとめたものである。 全体的な内容の紹介と目次を筑摩書房のサイトから引用する。 紹介文 思慕し、誇示し、たたえ、名づける声。神に、王に、恋する者に、生まれ出た者に、死者に向って発せられる声。すぐれて個別的かつ制度的な声。声をめぐり、アフリカの無文字社会でのフィールド・ワークにはじまる考察は、日・ヨーロッパ諸語の擬声語・擬態語、音感、類音類義、楽器と言語、語り、民話、音楽…人称と、さまざまな事象に及ぶ。声の豊饒な沃野のなかに近代社会の個性(ペルソナ)の裡の姿を浮かび上がらせる。 目次 Ⅰ 1 権力の声、戯れる声 2 音声の象

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  • 小泉文夫は民族音楽学学者なのか? - Jablogy

    ◆イメージのズレ 「民族音楽」や「日の伝統音楽」に関心のある人ならだれもが一度は参照する小泉文夫。一般にはテレビなどで「民族音楽」を紹介した仕事で有名ですね。 「民族音楽」を研究している人なのだから「民族音楽学者」なのだろうと普通は理解するし、実際「民族音楽学者」と紹介されていることも多いです。 しかし、平凡社の『音楽大事典』における「民族音楽学」の定義をみてみると、 人類の個人から小集団、共同体、地方、部族、民族、国家、人種、全人類に至る様々なレベルの文化に見出される音楽表現ないし音楽文化およびその周辺事項を扱い、その中心的対象の内的構造(音楽構造)ばかりでなく、それぞれの社会や文化によって規定される外的構造(脈絡構造)をも解明し、さらにその内外二つの構造の相関関係を把握することにより人類の音楽性を文化的個別性と普遍性という二極間に位置づけながらその質を解明しようとする学問である*1

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  • 大和田俊之 2011 『アメリカ音楽史──ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』 講談社選書メチエ (2) - Jablogy

    前の記事(1)へ ■各章のダイジェスト 各章のテーマや興味深いトピックを一言ずつふれるとつぎのような感じです。 第1章 黒と白の弁証法 ―― 擬装するミンストレル・ショウ ミンストレル・ショーにおいてユダヤ系やアイルランド系が「黒人」を <擬装> することによって対概念としての「白人」のまとまりを形成し、自らの立場をも <擬装> した。 第2章 憂の正統性 ―― ブルースの発掘 ブルースの発生期には白人も黒人もプレイしており、ヴォードヴィルでのソフィスティケートされたスタイルとの交流もよくあった。カントリーブルースが黒人のフォークロアとして真正性を持ち、レコードのジャンルとして「レイス・ミュージック」が成立していく。 第3章 アメリカーナの政治学 ―― ヒルビリー/カントリー・ミュージック 「レイスミュージック」の否定項として白人の雑多な音楽が「カントリー」という保守的白人のアイデンティ

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