米光一成立命館大学映像学部教授とエンジニアの松永肇一氏の対談もついに最終回を迎えました。前回は電書とコンテンツと日本語レイアウトの関係について考えてみました。今回は明日、7月17日に迫った“電書フリマ”(イベントの詳しい内容は文末をご覧ください)の開催を前に、電書の未来についてお話を伺いました。(前回から読む) ―― 今、我々も含めて紙の雑誌がどんどんつぶれていってます。その中で、文学フリマで電子書籍部がやった、電子版の活字雑誌的なものがすごく面白い。例えば、『本の雑誌』ってもとは電書部みたいなものだったじゃないですか。スタート時には自分たちで担いで配本してた。最初は手書きで、ガリ版。あの感じとすごく似たにおいを感じたんです。 米光 電子書籍って、今、わりと一個のものとして語られているけど、3つぐらいの方向があると思っているんです。一つはいわゆる紙の本。書籍がそのままの形でほぼ変わらずに電