William A. Petri, Jr, MD, PhD, University of Virginia School of Medicine 旋毛虫症は,Trichinella spiralisまたは旋毛虫属(Trichinella属)の近縁種による感染症である。症状としては,最初にみられる消化管の刺激感や,それに続く眼窩周囲浮腫,筋肉痛,発熱,好酸球増多などがある。診断は臨床的に行い,後に血清学的検査により確定する。筋生検が診断に有用となることはあるが,必要になることはめったにない。治療はメベンダゾールまたはアルベンダゾールにより,さらに症状が重度であればプレドニゾンも使用する。 病態生理|症状と徴候|診断|治療|予防|要点| (寄生虫感染症へのアプローチも参照のこと。) 旋毛虫症は世界中で発生する。古典的病原体であるTrichinella spiralisに加えて,T. pseud
