もう一つの、そして恐らく最大の原因は稚魚と成魚の乱獲である。欧州ではコンピューターシミュレーションなども交えた研究によって、シラスウナギ漁獲の影響やそれを規制することによる資源回復効果に関する研究が進み、これが行政に取り入れられて、各国で漁業や取引規制、資源管理などが進み始めた。 世界のウナギの70%を食べる日本人 日本は世界で漁獲されるウナギの70%を消費する最大のウナギ食大国であるのだが、シラスウナギ漁の実態に関する信頼すべきデータはほとんどない。このため、日本のシラスウナギ漁が資源にどれだけの影響を与えているのかに関する研究もほとんど存在しない。 だが、海外の研究成果や、毎年大量のシラスウナギが河川に遡上する前に大量に漁獲され、産卵に下る親ウナギ(下りウナギ)も、かなり以前から高級食材としてかなりの量が漁獲されていた実態からして、日本でもウナギの乱獲が資源の急減の大きな原因であること