米IBMとシンガポールのバイオ工学・ナノテクノロジー研究所は12月9日(米国時間)、飲料ボトル由来の廃プラスチックを真菌感染症の治療薬に変える技術を開発したと発表した。成果は「Nature communication」に掲載された。 飲料ボトルなどで一般的に用いられているポリエチレン・テレフタレート(PET)を「真菌感染症を特異的に攻撃するように分子設計した非毒性生体適合性材料に変換する」という技術。実験によると、作成したナノファイバー抗菌剤に血液感染症を引き起こす真菌「カンジタ・アルビカンス」を1時間培養させた結果、「99.9%以上が除去され、11回の反復試験後も薬剤耐性の発現は見られなかった」という。 ペットボトルなどからリサイクルした材料はフリースなどの衣服などに再利用が限られており、画期的な成果だとしている。