読書の秋を迎えた。震災の津波で校舎を失った子どもたちの元には全国からたくさんの本が届いた。それでも、プレハブ仮設校舎の図書の復興は道半ばだ。 仮設校舎の釜石市立鵜住居小学校で10月下旬、図書貸し出しコーナーに児童が列を作った。いつもの「中休み」の光景で、貸し出し印を押す6年の図書委員山崎将(しょう)君(11)は「伝記が人気。僕は4月から83冊読んだ。目標は90冊」と言う。図書室の本棚に並ぶ本は絵本や小説、漫画……。背表紙に「う」と書いたシールが貼られた本が目立つ。 あの日、2年生だった山崎君を含む全校児童は、隣接する釜石東中学校の生徒たちと一緒に約3キロ離れた高台まで逃げた。両校の校舎は津波にのまれ、小学校の図書室にあった2622冊の本も流失した。 児童たちは、市内の二つの小学… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会員に
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