国立公文書館のアジア歴史資料センターは、近現代のアジア諸国との関係にまつわる公文書をネットで公開する対象をこれまでの明治~戦前から戦後へ広げる方針を決めた。対立の火種になりがちな歴史認識の溝を資料の共有により狭める試みを強めるもので、2017年度から始める。 センターは国立公文書館や外務省外交史料館、防衛省防衛研究所からアジアに関する戦前の大半の文書の電子データを提供され、これまで約3千万画像をネット公開。国交回復や賠償など戦後の文書も公開を望む研究者らの声が国内外で強く、対応することにした。 アジア諸国を旧日本軍が侵略した戦前と違い、戦後は外交文書が中心となるため主に外務省と協力。まず1972年の日中国交正常化までを対象に、数千万画像を10年ほどかけてデータベースに取り込む考えだ。 これまでの資料画像はアジア歴…