鬼木誠防衛副大臣は30日の衆院外務委員会で、防衛省陸上幕僚監部(陸幕)が武力攻撃に至らないグレーゾーン事態の一例として「反戦デモ」を挙げる行政文書を作成した上、保存期間の経過前に廃棄していたことを明らかにした。デモなどの集会は憲法21条の表現の自由として保障されている。質問した共産党の穀田恵二氏は「テロと同じように敵視するのは極めて重大だ」と追及した。 問題の行政文書は、陸幕が2020年2月4日に開いた記者向け説明会で配布した「陸上自衛隊の今後の取り組み」と題する資料。自衛隊が警察当局や米軍と連携して対応する事態にテロやサイバー攻撃、特殊部隊による破壊活動などと並んで反戦デモと明記した。