昨年7月から一部を開館していた気仙沼市のリアス・アーク美術館(気仙沼市赤岩牧沢、TEL 0226-24-1611)が4月3日に全館フルオープンした。17日からは、国立科学博物館が震災復興として企画するコラボミュージアム「恐竜展」(巡回展)も始まるなど、地域の文化拠点としての機能に期待が高まる。 新常設展の会場 中でも、フルオープンと同時に始まった新たな常設展「東日本大震災の記録と津波の災害史」は、震災直後から学芸員たちが自身らも被害を受けながら、被災現場から「資料」を集め、撮影を続けてきた2年間の記録集。津波によってつぶれた車体の一部や壊れた生活道具、携帯電話など、集めた「資料」は250点、撮影した写真は3万カットに及ぶ。今回はその中から、それぞれ155点、203枚を震災の記録として美術館なりに「表現」した。 「震災前からすると来館者は激増した」と話すのは、学芸係長・学芸員の山内宏泰さん。