しばらく前のことだが、職場で、同僚に声をかけられた。 「○○さん、『水死』を一番に予約していたでしょう!」 ウキャー、ダダ漏れじゃん、私の秘密。 水死 (100周年書き下ろし) 作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/12/15メディア: ハードカバー購入: 3人 クリック: 79回この商品を含むブログ (79件) を見る さてさて、『水死』の予約情報からたどったのか、『私』の予約情報からたどったのかは不明だが、同僚(初老の女性)の行動は、やはり問題があるといわねばならないことだと思うのだが(利用者として図書館を利用する限り私もまたひとりの利用者なのだ)、そのあまりの屈託のなさに、私はこのことにかんして、いまのところ、何も言えずにいる。 『水死』などという陰気くさいタイトルの本を発売前に予約して(それも区内で一番!)まで読む人間として同僚の目に映る「私」に、ある恥じ