2017年の正月、40代の日本人女性の友達からの年賀状が届いた。彼女とは長い付き合いで、毎年フランスへ年賀状を送ってくれる。新年のあいさつの横には、何年も変わらない、悲願のメッセージが書き添えられていた。「今年こそ、結婚できますように!」。そのメッセージはますます悲しく聞こえてきた。 私は2009年まで日本の高校のフランス語教師として、日本に住んでいた経験があるが、住んでいた頃、日本では「結婚」というテーマがどれくらい重大なことか、十分に理解していた。当時、私は20代だったから、周りの日本女性の友達とお茶することがよくあったが、「結婚」が話題になることが多かったからだ。 「彼氏いるの?」「どんな人がタイプ?」「結婚は何歳までにしたい?」というのがお決まりの質問だ。私もよくされたが「これが日本文化なんだろうな」と割り切っていたので、気にせずいつも素直に答えていた。 「何歳までに結婚したい?」