北京と上海の中間ぐらいにある中国沿岸部の田舎町に、一見して「ディズニーランド」のような遊園地がある。ここまで堂々とパクるのは、なぜなのか。フリーライターの西谷格氏は、現地の人々に混じって「着ぐるみ」のアルバイトをして、彼らの日常の姿に迫った。公然と著作権を無視する人たちの本音とは――。 *本稿は、西谷格『ルポ 中国「潜入バイト」日記』(小学館新書)の一部を抜粋・再編集したものです。 日本人でも即面接、即採用 山東省煙台市は、北京と上海の中間ぐらいに位置する沿岸部の中規模都市。遊園地の場所を中国版グーグルマップ「百度地図」で検索すると、煙台市からさらに直線で60キロ以上離れていた。そんな田舎の遊園地が、外国人である私を雇ってくれるのだろうか。恐る恐る電話をかけると、ダミ声の中年女性が電話口に出た。 「もしもし、何の用ですか?」 単刀直入に本題を切り出す。 「そちらの遊園地で仕事がしたいんです
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