「Jリーグアジア戦略」が本格的に動き出したのは2012年。以降、Jリーグはタイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、シンガポール、インドネシア、マレーシア、カタールとプロリーグ協定を締結し、またたく間にアジア諸国へ進出。そこで歩み始めたのは日本で培ってきたノウハウを各国に売りつける道ではなく、“無償提供”しながらアジアサッカー全体の発展に寄与する道だった。アジアとともに歩み進めることを選んだJリーグの真意に迫るため、発起人であるJリーグ国際部長・山下修作氏にインタビューを行った。 戦略の肝はサッカーを通じた地域創生・活性化 ――まずはアジア戦略発案に至るまでの山下さんのキャリアについて教えてください。大学までサッカーを続けていましたが、そのままサッカー界で働くのではなく、いったん離れてからサッカー界に入られたそうですね。再びサッカーを人生の軸に据えたきっかけは何だったのでしょうか? 「正直、