陶淵明や陸游(りくゆう)の漢詩など中国古典文学研究で知られる神戸大名誉教授の一海知義(いっかい・ともよし)さんが15日、急性心不全で死去した。86歳だった。葬儀は親族で営んだ。「お別れの会」は12月20日午後1時から神戸市灘区鶴甲1の2の1の神戸大鶴甲第1キャンパスB棟110教室で。実行委員長は魚住和晃・神戸大名誉教授。 奈良市生まれ。京都大で中国文学の大家、吉川幸次郎に師事。京都大助手などを経て、1972年から神戸大教授、93年から神戸学院大教授。日本中国学会理事も務めた。 該博な知識に基づき、漢詩や漢文学の読み方、奥深さを、ときにユーモアも交えわかりやすく伝えた。 京都大大学院時代から東晋・宋代の隠遁(いんとん)者詩人、陶淵明の研究を続け「中国詩人選集 陶淵明」や岩波新書「陶淵明―虚構の詩人」を著した。南宋の詩人陸游や、マルクス経済学者で漢詩人でもあった河上肇の研究でも知られ、「中国詩