今日は夕飯の際、 知人がきゅうりの味噌漬けを頼んでいた。 私はきゅうりを見ると、 なんだか色々なことを思い出してしまう。 そして心は幼い頃へと羽ばたき、 記憶の野原を駆け巡る。 今日は私ときゅうりの思い出について書こう。 きゅうりとの馴れ初めは最悪だった。 あれは幼稚園の時の話だ。 あの日は今でも覚えている。 風が唸りを上げて草木をなぎ倒し、 地上には毒の雨が降り注ぎ、 そして給食にきゅうりが出されたのだ。 私ははじめ、それが何なのかに気づかなかった。 だが、それを口に入れた瞬間、 あのグリーンデビルは暴れだし、 口の中は焦土と化した。 私は吐きそうになった。 というか吐いた。 まるで恐怖の大王が舞い降りてきたかのような 破滅的な味だった。 私はこの惨状をゆかり先生に訴えた。 そしてきゅうりを処分することを提案した。 だが、先生は好き嫌いは許さないと言う。 この娘は何もわかっていない。 ま