国の天然記念物で、環境省の絶滅危惧ⅠA類に指定されているツシマヤマネコの雄1匹が7日、那須どうぶつ王国(栃木県那須町)に仲間入りした。名古屋市の東山動植物園で2021年4月に生まれた。早ければ3月から一般公開する方針。 来園したツシマヤマネコの名前は「さご」。東山動植物園で、2歳のレイラが生んだ雄雌2匹の赤ちゃんの1匹だ。名前は長崎県対馬市内の生息地域の地名から名付けたという。同動植物園の白木康雄獣医師によると、帝王切開で出産したため、レイラは自分の子どもと認識せず、さごと妹は人工保育で育てられた。 白木さんは「1匹だとネコ同士のつきあいを教えられないが、兄妹(きょうだい)がいて助かった」。一緒に生まれて育った兄妹だが、性格には差が出ている。妹は飼育員にも距離を置くが、さごはフレンドリーで素直という。99グラムで生まれたが、約3・7キロまで体重が増えた。 陸路を約6時間かけて来園したさごは