米国アリゾナ州にある化石の森国立公園で今回見つかった動植物を含む光景の復元図。(Illustration by Brian Engh) 米国アリゾナ州東部にある化石の森国立公園で太古の岩石を調べていた古生物学者らが、貴重な骨を大量に含む地層を発見した。この三畳紀のボーンベッド(骨化石密集層、不完全な骨が1カ所に集まった状態)は2億900万年前のもので、魚類、カエル、カメ、ワニに似た捕食動物などの化石を1500点近く含んでいる。中でも特筆すべきは、北米でこれまでに発見された中で最古となる翼竜の化石だ。この新種の翼竜は、7月7日付けの学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」で報告された。 初期の翼竜の化石は、発見が極めて難しい。体が小さく、骨の中が空洞になっているという特徴は、空を飛ぶうえで利点であった一方、骨が化石になる前に崩れてしまう原因にもなった。 今回、初期の翼竜の顎(あご)や翼の
