落雷によって発生する誘導電流や異常電圧から、通信機器を保護するための機器。主に、電話回線の引込点において、加入者線の引込み経路途中に設けて、建物内への雷サージを大地に逃がすために用いられる。 保安器の内部にはヒューズやアレスタが内蔵されており、外部から加入者線を伝達して侵入してくるサージ電圧対して、内部機器を保護することを目的とする。内部雷保護を目的として設置される「SPD」と同等の機能を持っている。 NTTの通信事業者は、建物に電話回線を引き込む場合の「責任分界点」として、保安器を取り扱う。責任分界点は、機器や配線に故障が発生した場合の責任範囲の切り分けであり、保安器よりも引込(電柱)側の故障であれば通信事業者の負担で対応し、保安器から建物側であれば建物所有者の負担で故障対応を行う。 保安器は戸建住宅の引込であれば外壁に設けるのが一般的だが、業務用施設などで多数のメタル配線を引き込む場合