11.内水氾濫 内水氾濫とは 平坦な土地に強い雨が降ると,雨水がはけきらずに地面に溜まります.低いところには周囲から水が流れ込んできて浸水の規模が大きくなります.排水用の水路や小河川は水位を増して真っ先に溢れ出します.このようにして起きる洪水を内水氾濫と呼び,本川の堤防が切れたり溢れたりして生じる外水氾濫とは区別しています.ただし内水の範囲はあいまいです.ある平野を流れる主要河川(本川)の水を外水とし,その堤防の内側(平野側)における氾濫水を内水と呼んでいるもので,どの河を本川とするかによって内水の範囲が変わります.通常,平野内に水源をもつ比較的大きな排水河川が溢れ出す場合や,台地・丘陵内の小河川が谷底低地内に氾濫する場合も内水氾濫に含めています. 内水氾濫による水害が特に問題になっているのは,都市やその周辺の新興市街化地域においてです.都市水害と言われているものは都市域における内水氾濫で