ヤドリギ(英語表記)Viscum album L.var.coloratum (Komar.) Ohwi ヤドリギ科の半寄生性常緑小低木。高さ50cm前後,大きなものでは1mになることもある。茎は円柱状で緑色,多肉質で二叉(にさ),ときには三叉に分枝を繰り返す。節がふくれ,はっきりしていて節間は長さ5~10cmほど,節に葉を対生する。葉は革質でやや多肉,楕円状倒披針形から倒披針形,長さ3~5cmほど,深緑色,全縁で光沢がある。雌雄異株。花は晩春に頂端の対生する葉間に生じ,無花梗で,雄花は3~5個が,雌花は1~3個ずつつく。小さくて目だたない。果実は晩秋に熟し,球形で透明な感じのある帯黄白色,種子を1個いれ,それをとりまく果肉は粘液質である。代表的な鳥散布型で,鳥が果実を食べるときにくちばしに粘着して運ばれる。また,消化管を通っても粘着性を失わず,寄生木に粘着して発芽する。ケヤキ,エノキ,ム