東日本大震災の犠牲者の遺体が、取り違えられたまま別の遺族に引き渡されていたとの報道が11月に相次いだ。各県警が発表している人数は、現時点で岩手県8名、宮城県1名、福島県4名。発災直後は、遺族から「身内に間違いない」という申し出があった際に、身体的特徴や持ち物などから判断、そのまま引き渡していたケースが少なくなかったためだ。 しかし、避難中に他人のカバンを掴んだまま津波にのまれたり、この日に限って友人の体操服を借りていたという例もある。遺体の返還を急ぐあまり、取り違えのリスクは相当高くなっていたようだ。 「今回のような災害で犠牲者の身元を特定するためには、埋葬される前に正確な歯科所見をとっておくことが不可欠です。日本人の歯科受診率は世界一で、国民の9割は歯科治療を経験しています。万一のとき、行方不明者の歯科カルテと遺体の歯の治療痕を照合することで、身元を特定したり、逆に本人ではないという判断
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