イラク戦争。それは今や世界では「間違った戦争」と評価されています。理由は簡単です。米国が戦争を正当化した事由、すなわち、イラクが大量破壊兵器を有しているという事実もなければ、テロ組織・アルカイダとイラクとの共謀関係もなかったからです。 しかし、この日本ではその総括すらない。総括もせず、特に、あの時、イラク戦争に賛成した、あるいは支持した政治家に「安全保障」を語る資格はないでしょう。そうした政治家は、当時の米国やイラク、アルカイダ等の動き、国連査察委員会の査察状況、国際法規への理解等々を踏まえた判断を完全に間違ったからです。政治家は「来し方」が厳しく問われなければなりません。 しかし、当事国のアメリカも当時、開戦を宣言したブッシュ政権下、国民全体が熱狂の渦の中にありました。当時、圧倒的なイラク戦争支持の中で、たった一人、勇気をもって反対した黒人女性下院議員は、世論から「非国民」という大批判、