東京電力福島第一原発事故で群馬県内への避難者ら137人が、国と東電に1人あたり1100万円の損害賠償を求めた集団訴訟が31日午後、前橋地裁で結審した。判決は来年3月17日に言い渡される予定。「原発事故全国弁護団連絡会」の代表世話人・米倉勉弁護士によると、各地の同様の集団訴訟で最も早い判決となりそうだ。提訴から3年。ふるさとから避難せざるをえなかった苦しみを訴えてきた。 「福島のすべての子どもに、東電は謝ってほしい」。群馬県渋川市の保険会社員の女性(44)は、そんな思いで訴訟に加わり、証言台にも立った。 事故当時は次女を妊娠中だった。小学3年の長女と4歳の長男を連れて、福島県いわき市から自主的に渋川市の避難所に避難。その後、市営住宅に入居した。事故まで夫婦で経営していた土建会社は仕事や従業員が減り、たたんだ。夫とは、避難をめぐる意見の食い違いもあり、離婚した。 長女は転校先の小学校になじめ…