カンボジアの首都プノンペンで反ベトナムのデモが連日行われ、国旗が燃やされるなど激しさを増している。歴史的な領土問題が発端だが、「ベトナム人に職を奪われている」という市民の不満が重なった。「親中国派」も加勢し、反ベトナム感情が広がっている。 6日正午、プノンペンのベトナム大使館前に数十人の僧侶や市民が集まり、「ベトナム政府は(領土を奪ったことを)謝罪せよ」と叫びながらベトナム国旗に火をつけた。 もともとはメコンデルタ地域がベトナム領になっていることに不満を持つ人々の運動だが、そこに低賃金にあえぐ工場労働者らが加わった。繊維工場で働く男性は「ベトナム人の流入のせいで我々は低賃金やタイへの出稼ぎを余儀なくされている」と主張。バイクタクシー運転手の男性は「経済成長を支援してくれている」との中国への親近感から、南シナ海で中国と敵対するベトナム批判に加わったという。 ベトナム外務省は一連の反ベトナム運