民主党は、3年余に及んだ政権与党の経験から何も学んでこなかったようだ。 公正取引委員会委員長に、杉本和行元財務事務次官を充てるとした政府の人事案提示を拒否し、衆参両院の議院運営委員会理事会を途中退席したことだ。 公取委員長は昨年9月から空席が続いている。これ以上の混乱が許されないことは、政権を担った政党ならば十二分に承知しているはずである。 国会攻防を有利に運ぶために何でも反対する「抵抗野党」では通用しない。即刻、政府提案を受け入れ、空席解消に責任を果たすべきである。 事前に報道された人事案の国会提示を認めないとする与野党の申し合わせルールに抵触するというのが拒否の理由だが、全く理屈になっていない。 政権当時の民主党が原子力規制委員会の人事をめぐって、ルール見直しを求めたことを忘れてもらっては困る。杉本氏を候補とすることも、民主党政権当時からの既定路線ではなかったのか。 そもそも、「事前報