堅実週刊派マンガ家を代表する浦沢直樹の話題作。手法として手塚治虫直系のマンガ家でいま一番成功しており、アブラが乗り切っているのが浦沢センセであられます。その彼が手塚の『鉄腕アトム』に材を採って描き始めた作品。ご子息の手塚眞氏のあとがきによれば2002年に浦沢の側から「描きたい」と言ってきたのだそうだ。 この成り立ち自体が興味深い。材は「史上最大のロボット」の一話。浦沢が初めて影響を受けた、というようなマンガらしい。 オレは手塚というマンガ家は映画から借用したフラットなコマ割りから逃れることなく、かわりに思想性を強めていったのだと思っている。『きりひと賛歌』のような偉大で過激な試みを間に挟んで。浦沢はそうしたよくいえばコマ割りの自由度に頼らないで、読者にページを繰らせることのできる作劇法をかなり早い段階で身につけた。『YAWARA!』や『マスター・キートン』はそうしたものの第一段階だった。四
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