時が経つのも速いもので, 前回の記事を執筆してから別の記事をいくつか書いている間に1年経ってしまいました. 前回の記事と少し被る部分もありますが, 今回の記事では XP ( eXtreme Programning ) [1] における設計作業を取り上げ, 従来のウォーターフォール開発における設計作業の違いや両者の有効性について考えてみます. 1. XPとウォーターフォール開発の設計作業の違い 前回の記事では, 代表的なアジャイル開発手法の 1 つである XP においてインデックスカードを用いた「ストーリーカード」や「タスクカード」を用いたモデリング作業が行われていると書きました. ただ、これらのモデリング作業は「プログラミングする対象のクラスを特定する」という設計のためのモデリング作業ではなく, 「要求」や「タスク分割」のためのものです. XPにおける設計作業は, 以下のプラクティスや開発