作家と評論家、すなわち発信者と受信者の違いは自らの言葉に責任を持てるか否かにあると思う。作家は少なくともその時点で正解と思うものを提示し、内容に責任を持つことで作品が出来上がる。もし間違っていることを前提として提示するならば作家失格だ。評論家は違う。誉めようが貶そうが受信者のひとりという立場が揺らぐことはない。間違いを指摘されても答える義務のない無責任な存在が許されるのだ。 「みんな違ってみんなバツ」は間違いを指摘された時に「おれが正しいなんて言ってない」と開き直る責任逃れの材料でしかない。それが作家にはなりえない、評論家チノボーシカ殿の限界と理解した。私はどんな駄作を生もうが発信者たろうとする勇気ある作家を讃えたい。(2009/10/27)