UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。 組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」 職場で「不快感」を訴える社員が急増している。成果主義的な評価制度を導入する企業が増えたことにより、チームワークよりも自分の業績を重視する
死と神秘と夢のボーダーランド 死ぬとき、脳はなにを感じるか 著者:ケヴィン・ネルソン 出版社:インターシフト ジャンル:哲学・思想・宗教・心理 死と神秘と夢のボーダーランド―死ぬとき、脳はなにを感じるか [著]ケヴィン・ネルソン 「死ぬとき、脳はなにを感じるか」という副題に惹(ひ)かれた。臨死体験を多く扱っているが、怪しい本ではない。著者は脳神経科学者で、本書はかなりしっかりした研究書である。 結論から言うと、臨死体験は全て脳によって引き起こされる。たとえば体外離脱は、脳の右側頭葉の刺激で簡単に起こることが実験で明らかになっている。普段は統合されている体の感覚が断片化されると、意識は視覚の記憶に頼って周囲に見えるものに自らを投影するのだという。 神の観念は、右脳の体験を左脳で解釈することで現れたと仮説している。意識がなくとも脳は活動しているらしい。脳の活動の大半は意識の届かないところに隠さ
■真摯で快楽的な学びへの窓 いまあらたに、山口昌男という真に独創的な人類学者=思想家の知の歩みを、その著作を通じてたどること——それは魅力的で挑戦的な行為である。なぜなら、山口の著作は、私たちがつい陥りがちな「思考の惰性」を根底からゆるがし、世界や人間をめぐる事象を未知の景観のなかに置き直す、挑発的なアクチュアリティをいまだ鋭く抱えているからである。 「中心と周縁」「トリックスター」「両義性」といった、一九七○年代の学問・思想界の固有の文脈のなかで山口によって人口に膾炙(かいしゃ)することになった理論的概念を、過剰に意識する必要はもはやないだろう。そうした戦略概念だけが通俗的に理解されたまま独り歩きしたために、山口人類学のより本質的な方法論や独創性がかえって見えなくなってしまった嫌いもあるからである。 ■知の発見法提示 なによりもまず、山口の著作は私たちにとっての一つの刺戟的(しげきてき)
ヒトラーが現代に復活するという物語「彼は戻ってきた」。ドイツでベストセラーになっている=2013年3月、篠田航一撮影 【ベルリン篠田航一】ナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーは死んでおらず、現在のベルリンで突然目を覚ましたが、その風貌や言動から「風変わりなコメディアン」と勘違いされ、テレビスターになっていく−−。そんな筋書きの小説「彼は戻ってきた」が、ドイツでベストセラーになっている。昨年9月の発売以降、既に40万部を超すヒットとなり、独メディアによると、日本を含む20カ国以上での翻訳が決まっているという。 ドイツではヒトラー賛美が刑法で禁じられており、ヒトラーが人気者になる過程を描くこの作品は「かなり危険」(シュテルン誌)との指摘もある。だが、著者でジャーナリストのティムール・ベルメス氏は独メディアに対し、「人々がヒトラーに自然に共感していく過程を描くことで、逆にその危険性を指摘し
文フリ年長組の文芸誌「早稲田文学」のブースです。小説家・批評家による小冊子、ここでしか読めない書き下ろしペーパーを企画中。最新号を特別価格で販売! フリーペーパー「WB」も配布します。
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